【アルゼンチン共和国杯】ホーエリート 悲願重賞初Vへ態勢万全 Wコース闘志あふれる走り見せた

2025年11月6日 05:30

戸崎を背に併せで追い切るホーエリート(右)(撮影・村上 大輔)

 「第63回アルゼンチン共和国杯」の最終追い切りが5日、東西トレセンで行われた。美浦では、キャリア2勝ながら重賞2着3回の実績を誇るホーエリートが、Wコースで推進力あふれる走りを披露。悲願の初重賞タイトルへ、万全の態勢をアピールした。

 “四度目の正直”へ、実力馬ホーエリートが、雄大なフットワークでWコースを駆け抜けた。最終リハは、僚馬グランドカリナン(5歳オープン)との併せ馬。5F69秒3~1F11秒6と決して目立つ時計ではなかったが、闘志あふれる走りを披露。1馬身追走した僚馬を目標にグイグイ加速すると、終始馬なりのまま手応え優勢に併入した。3週連続で調教にまたがった戸崎は「変わらず順調に来ているなという感じ」と上々の口ぶり。見守った田島師は「順調に来ている。いつも通りの感じでレースに臨めそう」と納得の表情を浮かべた。

 今回と同じ東京芝2500メートルの2走前・目黒記念が確かな成長を感じさせるレースだった。戸崎が「速い脚が求められる東京では分が悪いかなと思っていた」と振り返るように、良績は重賞2着2回を含む小回りの中山に集中していた。だが、2番手で迎えた直線。残り100メートル付近で勝ち馬に並ばれながらも、タイム差なしの2着と最後までしぶとく伸び続けた。昨年オークスで10着に敗れた府中で見せた進化に、鞍上は「東京でも走ってくれて、改めて力をつけているなと感じた」と目を細めた。

 2戦ぶりのコンビとなる戸崎とは、全2勝を挙げて重賞でも2着2回と好相性。秋始動戦の前走・オールカマーは5着だったが、指揮官は「乗り慣れているジョッキーで、目黒記念と同舞台というのも良い。チャンスは十分にある」と期待を寄せる。翌週のG1エリザベス女王杯に出走するプランもあった中、「まずは重賞を勝ちたい」というオーナーの意向を尊重した当レース参戦。「もう少しのところまで来ているので、何とか一つという感じです」と同師。必勝態勢の“紅一点”が、タイトル奪取に挑む。

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