【安田記念】トロヴァトーレ 悲願達成へ 巧腕ルメールに任せた
2026年6月4日 05:28 春の最強マイル王決定戦「第76回安田記念」(7日、東京)の最終追い切りが3日、東西トレセンで行われた。台風6号の接近により雨が強まる中、前走エプソムCで好走した関東の5歳馬2頭が美浦で躍動した。重賞2連勝中のトロヴァトーレは稽古駆けするパートナーに負けじと快走。悲願のG1初制覇へ前進だ。24年桜花賞馬ステレンボッシュは久々のG1制覇へ怪気炎。完全復活に向けて態勢は整った。
トロヴァトーレの破竹の勢いは、接近中の台風6号もどこ吹く風だ。雨が強さを増す中、午前6時の開門直後のWコースを快走した。4馬身前を行くイゾラフェリーチェ(5歳2勝クラス)に内から迫り、馬なりで6F85秒4~1F11秒3。力強い脚さばきで半馬身先着した後、1コーナー過ぎまで脚勢は衰えず、好スピードで駆け抜けた。
見守った鹿戸師は穏やかに切り出した。「先行したイゾラフェリーチェは稽古で走る馬ですけど、きっちりと併せてこられたのでいいかな。先週も同じパートナーだったけど、以前はきついところがあると(ゴール付近で)減速したが、1コーナーまで加速したし、良かったと思います」
昨年の安田記念は17着大敗。その後はダート転向など試行錯誤を重ね、年明け初戦の京都金杯から再び芝に戻した。直近2戦は東京新聞杯→エプソムCと鮮やかに連勝。再びG1舞台に帰ってきた。師は「前走が着差以上に強い勝ち方。折り合いもついたし、しまいの伸びも良かった。レース後にルメールが“いい馬だ。力をつけている”と。僕もそう思いました」と満足そうに言葉を続けた。
東京新聞杯は上がり3F33秒1。エプソムCは同33秒0と強烈な切れを披露した。道中で制御が利くようになったことで、ラストの伸びが倍増。「いろいろと経験を積み、筋肉量も増えたし、理想的な体になった。予定通りの競馬に使えるのが一番の強みです」と心身の成長に目を細める。
3歳春は弥生賞→青葉賞に進み、クラシックも夢見た逸材が見つけた理想郷のマイルG1。指揮官は「折り合いを考えれば(1800メートルから)短縮はいいと思う。切れる馬なので軽い馬場の方がいい。いい競馬を期待しています」と、愛馬の全8勝中5勝を挙げる巧腕ルメールに一任する。台風は日本列島から離れ、週末の雨の心配は幸い軽減。悲願G1初制覇へ舞台は整った。
