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【安田記念】ステレンボッシュ 復権へ照準 国枝厩舎から受け継いだ馬 宮田師「勝って良い報告を」

2026年6月4日 05:26

単走で追い切るステレンボッシュ(撮影・村上 大輔)

 春の最強マイル王決定戦「第76回安田記念」(7日、東京)の最終追い切りが3日、東西トレセンで行われた。台風6号の接近により雨が強まる中、前走エプソムCで好走した関東の5歳馬2頭が美浦で躍動した。24年桜花賞馬ステレンボッシュは久々のG1制覇へ怪気炎。完全復活に向けて態勢は整った。

復権へ、確かな手応えをにじませた。台風接近により多くの馬が開門直後に追い切りを敢行。ステレンボッシュも午前6時過ぎ、Wコースに姿を現した。単走でスタートすると終始、小気味いいフットワーク。直線は馬場の良い内めで脚を伸ばした。雨で湿ったウッドチップが高々と舞い上がる。馬なりながら、スムーズな加速で5F65秒2~1F11秒3をマークした。

 見守った宮田師が切り出す。「雨量も多くなく、馬場のいいところを回って良い動き。体の張り、毛ヅヤも上向いています」。中間は単走中心のメニューながら気合乗りは上々。「レースでは一生懸命走ってくれる。普段の調教で体さえつくれれば、競馬では気持ちが入るので」と充実の表情で調整過程を振り返った。

 昨年の大阪杯(13着)から5戦連続で馬券圏外。その理由を宮田師は「エピファネイア産駒の牝馬は競馬を重ねることで気持ちが先行しがち。結果的に体を硬くして、走りの効率が悪くなる」と分析する。無駄な力みを取り除き、持ち味の雄大なフットワークを生かせるように調整。その効果が前走エプソムCでついに表れた。中団からしぶとく脚を伸ばして鼻差2着。復活の兆しを見せ、「いい意味でメリハリがついたことでキャンターだけでなく、普段の常歩(なみあし)の質も上がっている」と上昇ぶりを実感していた。

 吉報を届けたい相手もいる。ステレンボッシュは今年3月まで国枝栄厩舎が管理。宮田師が調教助手時代に所属し、研さんを積んだ“古巣”だ。国枝厩舎の定年解散に伴い、師匠から受け継いだ大切な一頭。「現役の桜花賞馬を預からせていただくので、お話をいただいた段階ですぐにあいさつにうかがった。(国枝)先生は“まだまだやれるぞ”とおっしゃっていた。前走を終えた次の日にも連絡をいただき“惜しかったな”と。先生が大切に育ててくれたから今がある。勝って良い報告をしたい」と力を込める。

 目指すは24年桜花賞以来となる2年2カ月ぶりの勝利。指揮官も「マイルは忙しい印象もあるが、前走の走りを見れば東京のマイルなら対応してくれると思う」と期待。多くの人が桜の女王の完全復活を待っている。

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