【宝塚記念】メイショウタバル“行雲流水”武豊と連覇へ! CWラスト1F10秒9抜群仕上がり
2026年6月11日 05:30 中央競馬の上半期を締めくくるグランプリ「第67回宝塚記念」(14日、阪神)の最終追い切りが10日、東西トレセンで行われた。昨年の覇者メイショウタバルはCWコースでラスト1F(200メートル)10秒9と豪快に伸び、万全の仕上がりを誇示。史上3頭目の連覇、初の“父子連覇”へ視界良好だ。先週の安田記念を制した武豊(57)は宝塚記念6勝目に挑む。同レースは11日に出走馬と枠順が決定する。
名匠が愛した仁川に歓喜の輪が広がってはや1年。宝塚記念の最終追いを終えたメイショウタバルを、武豊と石橋師が出迎えた。手綱を取った上籠助手と笑顔のやりとりが交わされる。石橋師は「抜群の動き。調整はうまくいった。あとはタバルを信じるしかない」と行雲流水の構え。父ゴールドシップ(13、14年)、クロノジェネシス(20、21年)に次ぐ3頭目の連覇へ、仕上げに抜かりはない。
CWコース単走での総仕上げは確立された調教パターン。指揮官からスタッフへのオーダーは「前走(大阪杯2着)のイメージで」。道中の折り合い、直線の躍動感、そして独特な首を上げる走法、そのどれもが前走の最終追いに酷似。ラスト1F10秒9はこの日の栗東で最速タイ。師は「大阪杯は思い通りの調整、思い通りの馬体で出走できた。そこから一段上げるのは馬に酷だと思って、同じようなイメージで調整してきた。近い動きができたと思う」と充足感をにじませた。
ファン投票では、春古馬2冠クロワデュノールに肉薄する歴代2位の34万8698票を獲得。馬房の前にはファンから贈られてきたお守りや千羽鶴が飾られ、調教終わりのタバルを元気づけている。指揮官も「ファンが多い馬。レースで結果を出したい思い」とエールを受け止める。その人気の一役を買っているレジェンド武豊は先週の安田記念(シックスペンス)を優勝したばかり。「気分はいい。(JRA・G1最年長勝利記録=57歳2カ月24日を)再び更新できれば」と余勢を駆る。
同レース17年ぶりの逃げ切りがかなった昨年は武豊、石橋師、そして先代の松本好雄オーナーがそろった最後の口取りになった。武豊は「凄くうれしかったレース」、石橋師は「言葉に表せないぐらい感謝の気持ちとうれしさが交じっていた」と3人で肩を抱き合ったシーンを思い起こす。人の絆を結実させた立役者タバルは今秋、フランスG1・凱旋門賞挑戦を視野に入れている。1年前に夢をかなえた仁川のグランプリで、今度は日本競馬界の夢に近づく圧逃劇で魅せる。
▽行雲流水(こううんりゅうすい) 行く雲と流れる水のように、自然に任せて、こだわりなく進むこと。執着心がなく、世事にとらわれない心境や態度を表す。
≪史上初同一騎手連覇に挑む≫武豊は先週の安田記念でJRA・G1・85勝目を挙げ、JRA総獲得賞金は1004億9305万1500円(付加賞含む)となった。宝塚記念は過去32回騎乗し、初制覇の89年イナリワンから昨年のメイショウタバルまで歴代最多の5勝。過去に連覇を達成したゴールドシップ(13年内田、14年横山典)とクロノジェネシス(20年北村友、21年ルメール)の2頭は異なる騎手で勝利しており、同一騎手で連覇を果たせば初めてのケースとなる。



