【英ジュライC】コマンチェブレーブV 20歳のロックネイン「うまくいきました」日本馬サトノレーヴ3着
2026年7月12日 10:19 英国の夏競馬を彩るジュライフェスティバルは11日、南東部ケンブリッジ近郊のニューマーケット競馬場で開催最終日(3日目)を迎え、1万4386人のファンが詰めかける中、6R・ジュライC(G1、芝直線1200メートル)は11頭で争われた。ビリー・ロックネイン(20)が騎乗したアイルランドのコマンチェブレーブ(牡4=D・オブライエン、父ウートンバセット)がG1初制覇を飾り、良馬場で勝ち時計は1分9秒99。地元馬ヴェネチアンサン(牝3=K・バーク、父スターマン)が1馬身差の2着、そこから首差の3着にサトノレーヴ(牡7=堀、父ロードカナロア)が入った。2000年アグネスワールド以来、26年ぶり2頭目の同レース日本調教馬Vはならなかった。
先月ロイアルアスコット開催のクイーンエリザベス2世ジュビリーS7着から中2週で参戦し、これが初コンビながら人馬の息がぴったり合っていた。コマンチェブレーブは10番枠から五分のタイミングでスタートすると先手を奪ったサトノレーヴの直後に付け、手応え良し。うまく流れに乗り、仕掛けるチャンスをうかがった。ロックネインのゴーサインに反応し、スッと加速。ラスト300メートルで抜け出し、高低差8メートルの急坂を力強く駆け上がってG1初制覇のゴールに飛び込んだ。
ロックネインは「私のエージェントのトニー・ハインドが素晴らしい仕事をしてくれて“ジュライCでコマンチェブレーブに乗れるかもしれないぞ”とメッセージをくれたんです。最初は冗談では?と言ったけど彼は“明日には確定するはずだ”と言い、幸いその通りになりました。あとはご覧の通りです。素晴らしい乗り替わりのチャンスを手にできました。彼はまさに短距離走というものを学び始めたばかりの馬。以前はもう少し長い距離も試されていたけど今日のレースはターゲットとなった日本馬の後ろにつけることができて、これ以上ないほどうまくいきました。指示はただ一つ。できるだけ我慢し、脚を温存することでした。ラスト1Fまでじっくり運ぶことができ、そこからは彼がよく頑張ってくれました」と相棒を称えた。「前走のアスコットはこの馬にはあまり向かなかったのでしょう。今日は一貫したペースで走れたことが大きく、非常に気分良く走っていました。時計が速い馬場は理想的。彼はスピードがあるし、もっと距離を短縮しても問題ありません。道中ずっと手応えが良く、多くのギアを秘めています。短距離の走り方を本格的に学びつつある今、この後も順調にいってくれたら」と期待。今年、ボウエコーとのコンビで英2000ギニー、ロイヤルアスコットのセントジェームズパレスS(いずれもG1)を制している自身の話題については「大レースで騎乗できることに大きな喜びを感じています。私は20歳ですが、こういうレースで騎乗機会を得られ、そこから学べることは何物にも代えがたい。そして、目標としていたG1勝利を挙げられたことも幸運です。今年は英国でG1を2、3勝できれば…と目標にしていたけど、ありがたいことにこれで3勝目。まだシーズン半分ですので、このまま勝ち続けたいですね」と意気込みを口にした。
管理するドナカ・オブライエン師(27)は同じく調教師で今シーズンもG1を勝ちまくっているエイダン師(56)の次男。ドナカ師は「素晴らしい手応えで走っていましたし、ビリー(ロックネイン)が実にうまく乗ってくれました。安心して見ていられましたよ。今日の走りは非常に印象的だったと思います。彼は既にG2(今年5月23日のグリーンランズS=カラ芝1200メートル)を勝っていたので次に行くべき道はG1に挑戦し続けること以外にありませんでした。挑戦することを恐れてはいません。ビリーには“スムーズにゲートを出してくれたら”と伝えました。道中の走りは本当に見事だったと思います。先頭に立つとあまり自分から動こうとしないところがあるけど、それでも印象的な内容でした」と人馬を称賛。今後については「あらゆる主要なスプリント戦が選択肢になります。G1を勝つこと、それが私たちの厩舎の目標です。時に私は馬を厳しい戦いに放り込んでしまうこともあるけど目指すところは常にぶれません」と次のステージを見据えた。
2着ヴェネチアンサン(バーク師)馬場が渋った方がいいタイプだけど雨が降らなかったからね。この後は秋のレースも視野に入れているけどレース後の状態が良ければ4週後のモーリスドゲスト賞(G1、8月9日、ドーヴィル芝直線1300メートル)も選択肢になります。彼女は今の(硬い)馬場を気にしています。ヘイドックの重馬場(5月23日のサンディレーンS1着)で見せた走りが本来の姿。リプレイを見直す必要があるけど鞍上のクリフ(リー)が言うには、最初の1Fで望んでいたポジションを取れなかったようです。それでも今日、彼女がトップクラスの馬であることを証明してくれました。
