【菊花賞】ロブチェン 3冠制覇へ悠然仕上げ 杉山晴師「整える感じで」CWコース4F52秒5

2026年10月22日 05:30

余裕の手応えで併せ馬に先着するロブチェン(手前)

 万全の仕上がりだ。「第87回菊花賞」で史上9頭目の3冠制覇を目指すロブチェンが21日、栗東CWコース併せ馬で追い切った。1週前に松山騎乗の同コース3頭併せで負荷をかけ、当週は半マイル(4F)からサッと済ませるパターンを踏襲。やるべきことをきっちりこなし、決戦の時を待つ。連載企画「3冠の頂へ」第3回は担当スタッフとして一番、近くで接し、愛情を注ぐ房野陽介助手(47)に迫った。美浦では新星候補ダノンヒストリーがWコース併せ馬で好仕上がりをアピール。同レースは22日に出走馬と枠順が確定する。

 ひときわオーラを放ってCWコースに登場した2冠馬ロブチェン。開門直後の午前6時30分、報道陣の視線をくぎ付けにした。最終追いは花田助手を背に“必勝パターン”半マイルからスタート。前を走るミュージシャン(4歳3勝クラス)を4馬身ほど追う形で序盤はゆったりとした入りでリズム重視。直線、大外を回すと真骨頂の首の位置が低く、地面を這(は)うようなフォームで半馬身先着した。杉山晴師は「鞍上が抑えるところはしっかり収まって、動く時は反応も良かったので、今日の内容からも本当に言うことがなかったと思います」と柔和な笑みを浮かべた。

 全体時計は4F52秒5(1F11秒1)と目を引く数字ではないが、これ以上の強い稽古は必要ない。「先週で負荷はかけ終わったので、今週は整える感じでやりました」。トレーナーの自信に満ちた表情から伝わるように、既に1週前に究極の3冠仕上げが完成されていた。デビューからコンビを組む松山が騎乗してCWコース3頭併せで最先着。鞍上は「2週前に感じた緩さはほとんど感じないぐらい、ぐんと良くなったなって思いました」と好感触だ。

 この「ぐんと良くなった」との表現はトレーナーとも一致した。2週前に騎手騎乗で坂路、1週前は騎手騎乗でCWコース、当週は厩舎スタッフ騎乗で半マイルの調教パターンは皐月賞、ダービーと一緒。これでいい。それが勝利につながっている。

 前哨戦の神戸新聞杯はあわやヒヤリの鼻差決着で辛勝。だが鞍上は「折り合いなどを確認できまして、3000メートルでも問題ないなと感じることができました」と先を見据えていた。皐月賞を逃げて驚異のコースレコードV。ダービーは一転、差し切りと戦法は変幻自在だ。 

 未知なる3000メートルという距離に加え、週末は雨予報。昨秋の新馬戦が重馬場で3馬身差の快勝だった。「馬場、脚質を問わず、自在性があるところがやはり一番、強みかなとは思いますね。なので、人間の指示にも従ってくれる、賢い馬ですので、そういったところは凄く強いなと思います」と誰よりもロブチェンを知る鞍上は強みを語る。父ワールドプレミアは19年菊花賞馬。無尽蔵のスタミナは折り紙付き。史上9頭目の3冠制覇へ、死角は見当たらない。

 ≪史上初の菊花賞父子3代制覇へ≫ロブチェンの父ワールドプレミアは19年菊花賞でディープインパクトとの父子制覇を成し遂げ、22年に種牡馬入り。種付け頭数は22年53頭、23年41頭、24年33頭、25年24頭と年々減少していたが昨年暮れにロブチェンがホープフルSを制したこともあり、今年は124頭と大幅に増えた。菊花賞の父子制覇は過去5頭の種牡馬(セントライト、トサミドリ、シンザン、ダンスインザダーク、ディープインパクト)と計14頭の産駒が達成。同じく父の父ディープインパクトで3頭(コンジェスタス、ゴーイントゥスカイ、マジョレルブルー)が出走予定のコントレイル産駒ともども史上初の菊花賞父子3代制覇が懸かる。

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