豪G1メルボルンCの舞台に刻まれたデルタブルースの功績

2026年11月6日 05:25

フレミントン競馬場にあるデルタブルース・ガーデン(撮影・平松 さとし)

 【競馬人生劇場・平松さとし】3日に行われたメルボルンC(G1)を観戦しに、オーストラリアへ行ってきた。今年はJRAでも馬券が発売されたのでご存じの方も多いと思うが、日本から挑戦予定で現地入りしていたスティンガーグラス(牡5=友道)は回避。ポイントオブローの勝利で幕を閉じた。

 ところで、決戦の舞台となるフレミントン競馬場を訪れて気づいたことがあった。敷地内に、日本庭園を思わせる庭が新たにできていたのだ。入り口には鳥居が設けられ、中には小さな滝とそこから続く小川と池、そして石畳の小道がある。その名も「デルタブルース・ガーデン」だ。

 現役時代、角居勝彦調教師(引退)が管理していたデルタブルースは、言わずと知れた06年のメルボルンC勝者。日本馬として初めて南半球最大のレースを制した馬である。

 私はメルボルンCを見るために、ほぼ毎年かの地を訪れているが、この庭を見つけたのは初めて。ヴィクトリア・レーシング・クラブのリー・ジョーダン氏(競馬統括責任者)に伺うと、「一昨年、デルタブルースが死んでしまったので、彼の偉大な功績を語り継ぐために、新しく造りました」とのこと。昨年まで見かけなかったのも当然だった。

 ちなみにデルタブルースはコーフィールドC(G1、コーフィールド競馬場)とメルボルンCの両レースに出走したが、それぞれの競馬場でレース当日に入った馬房には、「万が一に備えて壁にゴムマットを張り巡らせた」(角居師)。以来、両競馬場に遠征する日本馬は皆、そのゴムの張り巡らされている馬房に入るようになった。デルタブルースが残したのは勝者としての名前だけではなかったのである。

 このデルタブルース・ガーデン、先述のジョーダン氏によると「7日の土曜日にオープニングの式典を開催する」という。メルボルンCデーではなく、レースが終わった数日後に行うのは、「吉田勝己氏(06年メルボルンC1、2着馬の生産者ノーザンファーム代表であり2着ポップロックの馬主)にはどうしても出席してもらいたいから」(ジョーダン氏)だそうだ。(フリーライター)

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