札幌が燃えた!ユキチャン夏の陣/クイーンS

2008年8月18日 06:00

クイーンステークスで人気に押されながらも伸びず9着に終わったユキチャン

 白毛初のJRA重賞制覇を狙ったユキチャンだが、見せ場をつくれず9着に敗れた。スタートで後手を踏み、道中は8番手付近。4角手前で藤田の手が動いて上がったが、直線では力なく後方に下がった。「ゲートを出てガクンとトモを落とした。仕方ないね」と藤田。「芝は調教で乗ったダートと比べて走りが硬い。芝で勝ったといっても500万だし現状ではダートの方がスムーズな走りをしそうだ」とダートの方が適性が高いとの見解を示した。
 ただ、注目度はトップだった。ショップにはユキチャングッズが並び、パドックにはファンが鈴なり。立すいの余地もないほどの熱気に満ちた。観衆は03年以来、5年ぶりの2万人超え(2万5737人、対前年比142・6%)をマーク。他の出走馬12頭すべてが単勝より複勝の方が売れている中、4番人気ユキチャンだけは単勝馬券が複勝の1・3倍も売れた。白いアイドルの人気は絶大だった。
 後藤師はスポニチ本紙の取材に、こう語った。「芝適性うんぬんの前に、きょうは走る気が欠けているように見えた。じんましん明けの影響かもしれない。今後はノーザンファームに放牧に出し、涼しくなってから美浦に戻す。ダートの交流競走を探すのが第一だろうが、芝の可能性も捨てていない。ひと息入れて一から考え直したい」。敗戦をバネに、さらに強くなるユキチャンの姿を秋に見たい。

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2008年8月18日のニュース