コントレイル産駒2頭 ダービー3代制覇へ
2026年5月27日 05:30
サイヤーラインの更新を輸入血統に依存していた時代、ある意味で努力目標でもあった「ダービー馬はダービー馬から」という競馬格言は、実働12世代で6勝の猛威を振るったサンデーサイレンス産駒が日本ダービーから完全に撤退した07年を機に、現実的な効力を発揮するようになった。この年の優勝馬ウオッカの父は02年のダービー馬タニノギムレット。91年のシンボリルドルフ産駒トウカイテイオー以来16年ぶり、史上5組目の父子制覇だった。
以来、21年シャフリヤールまでの14年間で計11回、「ダービー馬はダービー馬から」が実践された。その原動力は言うまでもなく05年の3冠馬ディープインパクト。12年ディープブリランテ、13年キズナ、16年マカヒキ、18年ワグネリアン、19年ロジャーバローズ、20年コントレイル、前記シャフリヤールと、父の上をいく7頭の日本ダービー馬を送り出したディープインパクトのDNAには、クラシックの頂点で最高のパフォーマンスを発揮する“タイマー”が標準装備されていたようでもある。
青葉賞のゴーイントゥスカイ、京都新聞杯のコンジェスタスのG2ウイナー2頭出しとなったコントレイルは父子2代の3冠馬。衆目一致のディープインパクト後継最終兵器である。これが産駒のクラシック初出走。父系の要衝にピンポイントで戦力を集中させたのはさすがというほかない。
ちなみに京都新聞杯が5月の芝2200メートルに固定された02年以降、ダービー以前に行われる牡馬が出走可能な芝2000メートル超のJRA3歳重賞を独占した種牡馬は04年のサンデーサイレンス(青葉賞=ハイアーゲーム、京都新聞杯=ハーツクライ)と13年のディープインパクト(青葉賞=ヒラボクディープ、京都新聞杯=キズナ)のみ。種牡馬コントレイルはひと足先に“父系3代”を達成しているわけだ。
24年はキズナ産駒ジャスティンミラノ、昨年はドゥラメンテ産駒マスカレードボールが2着に敗れ、いつしか4年のブランクが生じてしまった「ダービー馬はダービー馬から」。今年こそは日本ダービー3代制覇の歴史的瞬間に立ち会えるものと期待している。 (サラブレッド血統センター)