【宝塚記念】クロワデュノール 父キタサンブラックの雪辱果たす

2026年6月10日 05:30

 上半期G1シリーズ最終戦を前にした8日現在の国内総合リーディングサイヤーは、獲得賞金23億1039万7000円のキズナが首位で、約1億4000万円差の2位がキタサンブラック。安田記念1着のキズナ産駒シックスペンス、2着同着のキタサンブラック産駒ガイアフォースの獲得賞金差がそのままランキングに反映された形となっている。

 宝塚記念はキズナがジューンテイク、スティンガーグラスの2頭出し。一方のキタサンブラックは大エースのクロワデュノールがG1・3連勝に挑む。熾烈(しれつ)なリーディング争いの行方を占う意味でも重要な一戦だ。

 クロワデュノールがこれまでに制したG1はホープフルS、日本ダービー、大阪杯、天皇賞・春。全て同じキタサンブラック産駒の大傑作イクイノックスが不出走、または2着に終わったレースである。2歳時から世代の頂点に立ち、日本ダービー馬として向こう傷を負ったフランス遠征を挟み、この春は父が届かなかった春古馬3冠に挑むという“戦う王者”のキャンペーンは、ある意味でタイムパフォーマンス重視のG1・6連勝で世界王者に上り詰めたイクイノックスへのアンチテーゼのようにも映る。宝塚記念は、いわば最大の仮想敵イクイノックスが同じ4歳時に手に入れたタイトル。日本ダービー以来の“同じ土俵”で負けるわけにはいかないだろう。

 父キタサンブラックのキープ力については先週の当欄でも書いた通りだが、クロワデュノールは母ライジングクロスの戦歴も凄い。2歳時は4月から9月の半年間で11戦3勝、G3プレステージSで2着に入った。普通ならここで燃え尽きてもおかしくないのだが、3歳時もデビュー15戦目のリステッド競走・ルーペSで優勝すると、続く英オークスで2着に健闘。3歳秋にしてキャリア20戦目のG2パークヒルSで重賞制覇という究極の叩き上げ型だった。この母の特異な属性はハードスケジュール克服の担保となるはず。同じルートで臨んだ9年前、古馬重賞唯一の着外に終わった父の雪辱を果たす公算大だ。(サラブレッド血統センター)

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