【安田記念】ガイアフォース 父譲りピークの持続力
2026年6月3日 05:30
昨年、9番人気で2着に追い込んだガイアフォースは、秋のマイルチャンピオンシップでも同じくジャンタルマンタルの2着だった。目の上のタンコブともいえるJRA賞最優秀マイラーが不在の今回はG1初制覇の大チャンスだ。
当コラムでは香港の王者ロマンチックウォリアーの“連勝力”を血統からひもといた24年を挟み、既に2度、ガイアフォースをフィーチャーしている。マイル転向2戦目だった4歳時は、父キタサンブラックのBMSサクラバクシンオーに潜在する隠れたマイル属性に加え、東京芝1600メートルのG1ウイナーにしてG1サイヤーという母の父クロフネのコース適性に言及した。昨年は春のG1戦線の血統トレンドとなったサンデーサイレンスのインブリードという切り口から、04年の優勝馬ツルマルボーイの父でもある祖母の父ダンスインザダーク経由の「SS3×4」を強調した。今年の焦点は最上位にランクされたプレレーティング117の“有効期限”である。
競走馬としての父キタサンブラックは三度目の正直となった5歳時の有馬記念で有終の美を飾ったように、ピークの持続力という点でも超一流だった。7歳を迎えたガイアフォースは、この父の初年度産駒。同期のアイコンであるイクイノックスは世界王者として5歳春から種牡馬生活に入ったが、同じく現役7歳のウィルソンテソーロはフェブラリーS2着、かしわ記念優勝と、今年もダート部門で第一線を張り、障害部門では中山グランドジャンプ連覇のエコロデュエルが無双クラスに上り詰めた。現役時同様のキープ力もミラクルサイヤー、キタサンブラックが第1世代に伝承した特性の一つなのだろう。
昨年は4年連続出走のソウルラッシュが3着に敗れた。安田記念に限らず、過去に3敗したG1を勝つということは、少なくとも正味3年にわたって同じジャンルのG1でレギュラーを務め、なおかつ相対的な戦力を底上げする必要がある。JRA平地G1において恐らく先例のない“四度目の正直”だが、ここは父譲りの不屈の血を信頼したい。(サラブレッド血統センター)