【キーンランドC】ダイアトニック円熟!重賞V2へ弾んだ馬なり12秒5

2020年8月27日 05:30

芝コースで追われたダイアトニック(撮影・千葉茂)

 夏の短距離王襲名だ。サマースプリントシリーズ第5戦「第15回キーンランドC」(30日、札幌)の追い切りが26日、札幌競馬場で行われ、函館スプリントSを制したダイアトニックが迫力満点の動きを披露。重賞連覇へ万全の態勢を整えた。

 抜群のフットワークで絶好調をアピールした。ダイアトニックは芝コースで単走追い。序盤はゆったりした入りでリズム重視。4角手前から徐々にペースを上げて直線に入った。鞍上の藤岡佑(レースは武豊)は手綱を握ったまま。それでもバネのある弾むような走りで、5F69秒2~1F12秒5を馬なりでマークした。岩本助手は「いい動きでしたよ。ハミの取り方が良くなってきましたね」と合格点。高松宮記念3着→函館スプリントS1着と芝1200メートルを2度経験したことで体形に変化が出てきた。

 「速筋が発達して、短距離馬らしい体つきになってきました。以前までは体質の弱い面があったけど、レース後の反動も少なくなって、本当に体は強くなりました。栗東トレセンと比べて、涼しい札幌で調整ができているのもいいのだと思います」

 前走の函館スプリントSは58キロをモノともせず2番手から押し切りV。2着ダイメイフジに2馬身差をつけ、格の違いを見せつけた。「想像以上に強い内容でした。まさに横綱相撲でしたね」と振り返る。デビューから芝1400~1600メートルを主体に使われてきたが、今春に芝6Fに専念したことが正解。素質馬がついに本格化を遂げた。前走で初コンビを組んだ武豊は「素直で乗りやすい馬ですよ」とパートナーを評価する。続戦騎乗となる今回はさらに
良さを引き出す。

 「前回は開幕週のような馬場で前有利だったけど、今回は札幌開催が終盤なので、それを頭に入れておきたい。前に行ったり、控えたりといろいろできる。自信を持って臨みたいね」

 スプリント界の主役へ。重賞連勝で秋の大舞台に臨みたい。昨年のダノンスマッシュに続き、安田隆厩舎がキーンランドC連覇を目指す。

 【安田隆厩舎、サマースプリントシリーズ悲願初Vへ】安田隆厩舎はJRA重賞41勝のうち芝1200メートルで19勝。そのうちG1・5勝をカレンチャン(2勝)とロードカナロア(3勝)で挙げ、現行のJRA芝1200メートル重賞13レースのうち古馬混合戦10レース全てを制している。キーンランドCは11年カレンチャンと昨年ダノンスマッシュで2勝を挙げているが、サマースプリントシリーズ優勝はない。

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