【エリザベス女王杯】ラッキーライラック絶好!初騎乗ルメール大興奮「勝つ自信あります」

2020年11月12日 05:30

ルメール騎手を背に内からダンスディライト(右)らを突き放すラッキーライラック(撮影・坂田 高浩)

 名手が太鼓判を押した!「第45回エリザベス女王杯」で連覇を狙うラッキーライラックが11日、栗東CWコースで最終追い切りに臨み、絶好の動き。調教を含めて初騎乗のクリストフ・ルメール(41)は「凄くいい馬。勝つ自信はあります!」と並々ならぬ手応えを口にした。年内で引退濃厚とあってラストランになるかもしれない一戦。万全の態勢で4つ目のG1タイトルを獲りにいく。12日に出走馬が確定する。

 幾度となく激しい戦いを演じてきた“元ライバル”の背中はイメージ通り、さすがG1馬と思わせるものだった。ディフェンディングチャンピオンのラッキーライラックは、新パートナーとなるルメールを迎えての最終追い。CWコースに入る前に角馬場でのウオーミングアップも含め、約30分のコンタクトを終えた名手は、実に満足そうにほほ笑んだ。

 「凄くいい馬です。3歳の時はアーモンドアイのライバルだったし、何度も一緒に競馬をしました。そんな彼女にG1で乗れるのは凄くうれしいですね」

 僚馬の2頭、ダンスディライト(4歳3勝クラス)と半弟のグランメテオール(2歳未勝利)を前に見る形でスタート。4角からは2頭の内に進路を取って、最後は軽く促される程度で上々の伸び。6F80秒8~1F12秒3の好時計を刻み、ダンスに1馬身半、グランには7馬身の大差先着を果たした。

 「反応、息遣い、ともに良かったです。フットワークも問題なかったですし、状態は良さそうですね」

 そう口にしてから、過去のレース映像のチェック、さらには実際またがったことで認識できた注意点を包み隠すことなく口にした。

 「桜花賞ではスタートから“グンッ!”と行ってました。今はもう少しゆっくり走れると思うけど、たまに引っ掛かることがあります。レースでは折り合いに気をつけないと。リードホースを前に置いて競馬をしたいので内枠がベターです」

 ただ、決して不安という口ぶりではない。むしろ、レース前に確認できて良かったというニュアンスだ。

 「札幌記念(3着)はベストのレースじゃなかったけど、普段はG1でいい結果を出せる馬。札幌は(コーナーが)きつい競馬場でフルポテンシャルを見せることができなかったんだと思います。勝つ自信はあります!」

 ラヴズオンリーユーやノームコア、センテリュオなど、多くのライバルに騎乗経験があるルメールの言葉には説得力がある。先々週の天皇賞・秋から重賞3連勝中。連覇を目指すラッキーライラックにとって、これほどまでに心強いパートナーは他にいない。

 【ルメール、10月以降勝率驚異55%】今秋のJRA重賞では、いつも以上にルメールの活躍が目立つ。10月以降に限れば【6・2・0・3】の勝率55%、連対率73%。そして、今回のラッキーライラックと同じ乗り替わりのケースでは【5・1・0・0】。さらに初騎乗では【4・0・0・0】だから凄すぎる。テン乗りでもラッキーライラックの持ち味をフルに発揮するに違いない。

特集

2020年11月12日のニュース