【京都大賞典】ヒュミドール 阪神でVお先!小手川厩舎初のタイトルへ狙う一発

2021年10月8日 05:30

ヒュミドール

 日曜阪神メインの「第56回京都大賞典」で、小倉記念2着のヒュミドールが重賞初勝利を目指す。管理するのは美浦の虎党で知られる小手川準師(49)。激しい首位争いを続ける阪神タイガースとのW優勝はなるか!?

 セ・リーグ天王山となる阪神―ヤクルト3連戦が行われる今週末、大の虎党で知られる小手川師には負けられない戦いが続くことになる。京都大賞典で厩舎初の重賞勝利が懸かるヒュミドール。タイトルが視界に入る充実の5歳秋を迎えた。師は「この先でG1で戦うために、ここは結果も内容も求めたいですね。そのために馬をいい状態で持っていくだけ」と意気込む。

 開業2年目の師。普段の柔和な表情とは対照的に、鋭い一手で馬の能力を最大限に引き出す。ヒュミドールの前走・小倉記念は関東馬としては珍しい小倉滞在を選択。本州より遅い九州の日の出の時間を狙い、涼しい時間帯に馬を鍛えた。「あの時期は30度を超える暑い日が続く中、涼しい時間で調整できて馬もシャキッとしてきた。結果的に栗東の馬よりアドバンテージはあったのかな」。重賞6戦目で初連対となる2着を確保。馬にも厩舎にも自信を与える一戦となった。

 前走から400メートルの距離延長となるが、師に不安の色はない。「折り合い面を考えて中距離にシフトした時期もあったが、今の雰囲気なら長い距離も大丈夫。日経賞(4着)でもこなしてくれていますからね」。その長距離適性を考えれば、おのずと目標は暮れの大一番に。「昨年の(スポニチ賞)ステイヤーズS(5着)の後に“来年の今ごろは胸を張って有馬記念に出たいですね”とオーナーさんと話しました。助手時代もG1に出たことはないので、そこに挑戦したい気持ちは強い」と夢を口にした。

 江川卓、小林繁のトレード騒動で熱烈な阪神ファンとなった師。行方の分からない優勝争いにドキドキハラハラの日々を送るが、「あまり(阪神の結果に)振り回されてもいけないので(笑い)。集中して競馬に臨みたい」と勝負師の顔は忘れない。今年の京都大賞典が“阪神”で行われるのは何かの縁か。タイガースとヒュミドールの“4連勝”なら小手川師にとって最高の週末となる。 

 【トレセンで野球談議に花】美浦で熱烈なベイスターズ党で知られたのが松岡。横浜のユニホーム調のウエアで調教にまたがり、合間には野球談議が熱を帯びた。来週の秋華賞にスルーセブンシーズを送り出す尾関師は中日ファンとして有名。広島出身の小島師は16年、四半世紀ぶりに優勝したカープの優勝を現地東京ドームで見届けた。全国から人が集まる美浦トレセンはひいき球団も十人十色だ。

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