【秋華賞】クールキャット意欲満々!和田竜が初の美浦遠征

2021年10月14日 05:30

レリスタット(左)と併せて追い切るクールキャット(撮影・郡司 修)

 【G1ドキュメント・美浦=13日】開場直後の美浦Wコース。小雨の中を秋華賞出走馬が次々と駆け抜けていく。双眼鏡で動きを追う浜田は、クールキャットの背に見慣れない鞍上の姿を確認。「乗っているのは誰?」。思わず発した声に、誰かが反応した。「和田騎手が乗りに来ているらしい」。新コンビを組む和田竜が栗東から駆けつけての併せ馬。レリスタット(4歳1勝クラス)を相手に、軽快な伸び脚で2馬身先着した。

 調教スタンドの階段を駆け下り、早速、取材開始。「競馬では燃えるイメージだったけど、落ち着いていて扱いやすかった。反応も良いし、折り合いも問題なかった」。和田竜は手応えありの口ぶりで、最終追いの感触を振り返った。デビュー26年目のベテランだが、美浦での調教騎乗は初めて。「競馬学校時代に一度、実習で来たことがあるんだけど…。ずいぶん昔の話ですね」と笑った。

 鞍上に初の美浦遠征をオファーしたのは、管理する奥村武師。「いろいろと難しい面があるので(騎乗を)リクエストした。動く馬なのでやりすぎないように。思い通りの調整ができた」と満足の表情だ。師の懸念材料のひとつがコーナリング。「跳びが大きくコーナーでのバランスが悪くて動いていけない。かみ合えば力はあるんだが、なかなか難しい」とこぼす。

 初コンタクトを終えた和田竜も弱点を把握した上で「コーナーの大きい東京の方が合っているんでしょうね。阪神の内回りをいかにバランスを崩さず回れるか…」と思案顔。その上で「3角の下り坂でスピードに乗せて回る京都よりは、じっくり行ける阪神の方がいいと思う。好位で脚をためられれば」。従来と違う舞台設定に望みを託した。春にはG2フローラSを制した実力馬。立ち回りひとつで激走の可能性も十分だ。

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