【秋華賞】ソダシ G1・3勝目へ軽快脚さばき!須貝師も自信「もっと強いつよかわアイドルホースに」

2021年10月14日 05:30

吉田隼騎手を背に坂路で追い切るソダシ(撮影・亀井 直樹)

 牝馬3冠最終戦「第26回秋華賞」(17日、阪神)の追い切りが13日、東西トレセンで行われた。札幌記念で古馬を撃破した白毛馬ソダシは、主戦の吉田隼人(37)を背に栗東坂路で好調をアピール。軽快な脚さばきからラスト1F12秒2を刻んで併走馬を軽々とかわした。成長力に富む白毛一族らしく、ひと夏を越して大きくパワーアップ。アイドルホースがG1・3勝目に向け万全の態勢を整えた。同レースは14日に出走馬が確定、15日に枠順が決まる。

 まさに人馬一体だった。ソダシの最終追いは意思疎通がテーマ。坂路でシャウビンダー(2歳新馬)と併せ、最初の1Fから15秒0→14秒5→13秒3と徐々にペースを上げていく。ほどよい気合乗りに加え、冷静さがある。ゴール前、吉田隼がようやく追い出すと瞬時にギアを上げ、あっという間に併走馬を抜き去った。

 ひと夏を越した馬体は迫力満点。力強さ、反応と全てがパーフェクト。4F55秒0~1F12秒2で2馬身先着した。須貝師は「イメージは折り合い面で隼人とソダシがコミュニケーションを取れるように。想定通りだったし、鞍上は完璧と言っていた」と余裕の笑みを浮かべる。

 初黒星を喫したオークス8着後、復帰戦となった前走・札幌記念で鮮やかな復活劇。道中2番手から早め先頭で、一昨年のオークス馬ラヴズオンリーユー、18年有馬記念覇者ブラストワンピースなど初対決の古馬を撃破した。レース後は札幌競馬場で1週間ほどゆったり過ごし、そのまま栗東へ。ここに照準をピッタリ合わせた。

 9月11日から坂路で乗り出しを再開すると3週前追い(4F51秒4)、1週前追い(4F50秒2)と自己ベストを連発した。昨年7月デビューと早くから活躍しただけにオークス後は“早熟説”もあったが、むしろ逆。成長の持続力が高く、何度も強くなるのが白毛一族の特長。軌道に乗ったアイドルホースはまだ進化を続ける。指揮官は「春は幼い体つきのイメージだったけど、夏を越して筋肉の凹凸が目立つようになってきた」と胸を張る。

 舞台は阪神JF、桜花賞とG1・2勝を挙げる得意の阪神。距離も前走で克服した。もう死角はない。須貝師は「(最近は)競馬の夢ばかりを見て、寝不足です」とジョークで笑いを誘いながらも、「もっともっと強い、つよかわアイドルホースになってほしい」。大好きな愛馬にエールを送った。真っ白な馬体が似合うのは女王の座。圧倒的な人気に負けない実績を積み重ねていくだけだ。

 《活躍持続馬多く》ソダシの祖母シラユキヒメを祖とする“白の一族”は「持続的成長力」が特長。早い時期から長く活躍する馬が多い。ソダシの母ブチコの半姉ユキチャンは3歳時に関東オークスを制した後も4歳時にクイーン賞、5歳でTCK女王盃を制覇。19年レパードSを制したハヤヤッコは5歳の今も現役バリバリで6月スレイプニルSをV。シロニイは7歳の今春に天皇賞・春と宝塚記念に出走した。

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