【京都2歳S】ライラック 美浦から果敢に遠征挑戦、来春見据え強豪牡馬と対戦

2021年11月23日 05:30

美浦トレセンで調整するライラック

 昨年に続き今年も阪神で開催される京都2歳S。牝馬ながら美浦から遠征で果敢に挑戦するのがライラックだ。東京の初戦は好位で折り合って、直線も楽な手応えのまま。残り100メートルで余裕を持って抜け出した。「ノーステッキだったね。正直、大丈夫かと思って見ていたが、ジョッキー(M・デムーロ)は“全然平気”って。乗り役がそう言うのだから調教師よりも説得力がある」。相沢師は冗談交じりに振り返るが、期待はかなり大きい。

 半兄ブラックホールは19年札幌2歳Sの勝ち馬。クラシック3冠に皆勤し、菊花賞では5着に健闘した。兄も育てた相沢師は「故障がなければ、もっと成績を残せていた馬。妹も兄と同等の素質を感じているから」と評する。

 「距離はどれだけあってもいい」というスタミナ自慢だが、年内は2歳牝馬に適した中距離のレースが少ない。初戦の手綱を取ったミルコの都合も考慮し、遠征での重賞挑戦を決めた。「うるさい馬じゃないから輸送は心配していない。今の時期なら牡馬ともそれほど力差はないはず。使った後もテンションが上がらず、カイバも食べているので楽しみ」。かわいい子には旅を。来春を見据え、あえて強豪牡馬に挑む。

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