【中山金杯】“金杯男”松岡 ウインイクシードで復帰後初重賞制覇だ!
2022年1月4日 05:30 22年中央競馬の開幕を告げる「東西金杯」(5日)の出走馬が3日に確定した。新春の風物詩に抜群の相性を誇る松岡正海(37)は、東西合わせて過去12回騎乗し3勝2着3回、連対率5割のハイアベレージ。今年は中山金杯に2年前2着のウインイクシードで挑む。
門松、松の内。正月の象徴と言えば「松」だが、正月競馬の代名詞である金杯と言えば「松岡」だ。11、19年中山、12年京都と3勝。2着も3回マークしており、18~20年と騎乗機会3連続連対中。86年以降、東西金杯に10回以上騎乗した騎手の中でトップとなる連対率5割を誇る。「毎回いい馬に乗せてもらっているおかげ」。松岡は謙遜するが、相性の良さは、はっきりと数字に表れている。
今年は20年に頭差2着と惜敗したウインイクシードとの再コンビで中山金杯に挑む。「前回は4角までは完璧な運び。直線の仕掛けが少しだけ早かったかな…」。惜敗した2年前を悔やんだ上で「馬の癖は完璧につかんでいる。馬も年齢を重ねているので、当時とは比較できないが、自分が描いているレースはできると思う」と意気込む。
ウインイクシードにとっても中山金杯は悲願のタイトル。20年2着に続き、昨年も小差の3着に食い込んだ。大みそかに本追い切りを済ませたが、3日にもWコースでラスト1F13秒1と末脚を伸ばして好調をアピール。管理する鈴木伸師は「暮れにしっかりやったことで反応が良くなった。8歳でも元気だし、得意なレースで頑張ってほしい」と期待を寄せる。
松岡は20年2月の東京競馬で落馬し左大腿骨を骨折。同年秋に一度復帰したが、回復が思わしくなく昨年初めから再び休養。同11月に騎乗再開したばかりだ。今年の目標は「とにかくケガなく、無事に1年間乗り切ること」。この2年間、現役引退も考えたほどの地獄を味わっただけに、レースに騎乗できる喜びをかみしめて得意舞台に臨む。勝てば19年中山記念(ウインブライト)以来となるJRA重賞V。「実は正月は子供の頃から好きじゃない」と笑う松岡だが、まずは復帰後初の重賞Vで“金杯男”の面目躍如としたい。
◇松岡 正海(まつおか・まさみ)1984年(昭59)7月18日生まれ、神奈川県出身の37歳。03年3月デビュー。同3月23日の中山12Rデュエットシチーで初勝利。JRA通算833勝(4日現在)。重賞は東西金杯3勝を含む33勝。19年にはウインブライトとのコンビでクイーンエリザベス2世C、香港Cと香港G1・2勝をマーク。