【ヴィクトリアM】メイショウミモザ満開!やる気満々6F83秒0、池添兼師「東京マイルも問題ない」

2022年5月13日 05:30

Cウッドを単走で追い切るメイショウミモザ

 再び波乱を呼ぶか。「第17回ヴィクトリアマイル」の追い切りのトリを務めたのは、9番人気で阪神牝馬Sをぶち抜いて驚かせたメイショウミモザ。CWコースで躍動感あふれる動きを披露した。まさしく新星と呼ぶべき存在。陣営は大舞台での大金星を見据える。

 最終追いのトリをメイショウミモザが務めた。新星に注目せよという暗示なのか?朝イチのCW。赤いメンコに芦毛の引き締まった鋼の馬体が躍動する。上がり重点で3F36秒0~ラスト1F11秒5。池添兼師は「今朝は半マイルだけ」と話したが、6Fで83秒0を計時。馬がやる気満々なのだ。木曜追いには理由がある。指揮官が説明する。

 「テンションが上がりやすい馬で以前福島で失敗しているからね。小倉では成功したから、その時と同じパターンで。明日(金曜)輸送し、土曜に向こう(東京競馬場)でスクーリングする予定。当日落ち着いてくれたら」

 激しい気性といかに折り合うかが彼女のテーマ。20年11月の福島遠征(3勝クラス・みちのくS)では1番人気に支持されながら、直線で急失速しシンガリ負けを喫している。輸送の段階でイレ込み、“燃え尽きていた”ものと判断される。4勝目を挙げた今年1月小倉の巌流島Sは小倉への早めの輸送が奏功。今回もこのパターンを踏襲する。

 「3走前からブリンカーを着けているがその効果もあると思う。集中して走れているからね。(母のメイショウ)ベルーガと体形も似ているが、男勝りなところも似ている。お母さんも気性が勝っていたから、あれだけの結果を残せたと思う」

 母メイショウベルーガは35戦7勝。これも遅咲きだった。5歳時には牡馬相手に日経新春杯、京都大賞典を勝ち、同年秋のエリザベス女王杯ではスノーフェアリーの2着。強烈な末脚が武器だった。母の成長過程を含めた軌跡をたどれば、初のG1挑戦にも臆することはない。鞍上の鮫島駿も手応えを感じている。

 「平たんの方がいいと思っていたんですが、前走でそのイメージが払拭された。今なら東京のマイルも問題ないと思います。(1週前の)動きは良かったし、テンションが上がりやすいところは輸送を含め厩舎サイドがしっかりやってくれてます。あとは当日落ち着きがあれば」

 前走の阪神牝馬Sはインからの強襲劇で人気馬の意表を突いたが、負かした相手はそうそうたるメンバー。実力と充実ぶりを認めるべき。今なら頂上決戦でもひと暴れできるはずだ。

 《池添一家勢ぞろい》池添一家がヴィクトリアMにそろい踏みだ。メイショウミモザを送り出す父・池添兼雄師。次男・学師はアンドヴァラナウトで参戦。さらに長男・謙一は関東馬ソングラインに騎乗し「牝馬限定G1完全制覇」の快挙に挑む。ちなみにメイショウミモザが勝てば兼雄師は99年阪神3歳牝馬S(ヤマカツスズラン)以来22年5カ月ぶりのG1制覇となり、JRAトレーナーの「最長間隔G1勝利記録」となる。

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