【安田記念】ダノンザキッド 坂路自己ベストで充実、安田隆師「凄くいい」

2022年6月3日 05:30

厩舎周りで運動を行うダノンザキッド(撮影・亀井直樹)

 【G1ドキュメント・栗東=2日】群雄割拠。どこからでも入れそうな安田記念。東西の最終追いをチェックしたオサムは、ある程度の取捨選択ができた。ここから勝ち負けに届く馬を絞り込み、枠順決定を待つ。その作業の中で不当とも思える扱いを受けている馬に気がついた。ダノンザキッドだ。

 昨年のマイルCSではグランアレグリア、シュネルマイスターに続く3着に食い込む力走を見せながら、この下馬評はあり得ない。前走・中山記念で7着と崩れたことも影響しているのだろうが到底、納得できない。その気持ちを安田隆師にストレートにぶつけると期待通りの答えが返ってきた。

 「状態に関しては凄くいいですよ。マイルCSの時と変わらないくらい。“どうだ”というところを見せたいですね。東京はいいはず。強かった東スポ杯(1着)のイメージも強く残っています。間違いなく合うと思っていますから」

 鼻息が荒い。改めて思い出すべきは一昨年の東スポ杯2歳S。2着タイトルホルダー以下を完封。ここをステップにホープフルSを制し、最優秀2歳牡馬のタイトルを手にした。広々としたコースこそ本領発揮の舞台になる。

 反撃への調整過程も入念かつ周到。それまでのコース追いから中間は坂路に切り替え、瞬発力に磨きをかけた。1週前に刻んだ4F50秒8の自己ベストが充実ぶりを証明する。

 昨年Vのダノンキングリーに続き、川田の安田記念連覇、冠名ダノンの王座継承へ。安田隆師は、はじけるシーンを具体的にイメージしているようだった。

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