【安田記念】抜群初速で先手レシステンシア!絶好馬場で粘る

2022年6月3日 05:30

厩舎周りで運動を行うレシステンシア(撮影・亀井直樹)

 あらゆる要素から展開を多角的に分析する春のG1企画「展開王~前か後ろか」。ダイワキャグニーの逃げでペースが落ち着いた昨年と同様、今年の安田記念も“何が何でも…”の逃げ馬が不在だ。先週日曜(5月29日)の東京芝は6鞍のうち3鞍で逃げ馬が馬券に絡んだ。先行勢有利の馬場傾向。そこでレシステンシア。19年阪神JF、21年阪急杯をレコードで逃げ切ったスピードを見せつける。

 典型的な逃げ馬不在の顔触れ。これまでの戦績からハナ候補はレシステンシア、ホウオウアマゾンだが、この2頭なら初速の差でレシスに分がある。後者は競り合わず2番手に控え、好位グループはひとかたまり…。道中のペースは落ち着く。いくら直線の長い東京とはいえ、昨年のNHKマイルC覇者シュネルマイスター、4連勝でマイラーズCを制したソウルラッシュなどの差し馬には相当な瞬発力が求められる。先行勢に展開の利がありそうだ。

 東京芝は先週から内ラチを外に出してCコースを使用。日曜は芝レースが6鞍あり、そのうち3鞍で逃げ馬が馬券に絡んだ。完全な外差し決着は前半1000メートルが58秒9のハイペースとなったダービーのみ。基本的に内ラチの馬場コンディションは良好で、それはパトロールビデオを見ても、よく分かる。

 これらを踏まえ、本命候補に浮上したのは5歳牝馬レシステンシア。前々走・高松宮記念はスタート後、スッと出脚がつき、スピードの違いで先手を奪った。重馬場の中、前半3Fが33秒4ときついペースになった分、残り1Fで沈んだ(6着)がスプリントG1にあって存在感を示した。金浜厩務員は「馬なりで前に行くだけの速さがある」と初速のスピードに自信を持つ。

 レース当日の天気は曇りのち雨の予報。午後からの降水確率は現状、70%だ。さすがに先週のような高速決着にはならない。それでもレシスは19年10月の新馬戦をやや重でV。20年桜花賞、21年高松宮記念は重馬場で2着に入った。馬場を問うタイプではない。どちらにしても柔軟に対応できる。

 前走ヴィクトリアマイルは、久々の芝マイルで見せ場たっぷりの3着。牡馬が相手でも引けは取らない。スピードとパワーを兼ね備えた快速馬がゴール前でしぶとさを発揮する。

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2022年6月3日のニュース