【大井・ジャパンダートダービー】ノットゥルノ直線伸びた!武豊 3度目の同一年芝&砂ダービー制覇

2022年7月14日 05:30

ジャパンダートダービーを制した武豊騎乗のノットゥルノ (撮影・西川祐介)

 春の3歳ダート王決定戦、中央交流「第24回ジャパンダートダービー」が13日、不良馬場の大井競馬場で行われ、JRA所属の4番人気ノットゥルノ(牡=音無)が好位から鋭く抜け出してJpn1初制覇。武豊(53)は02年ゴールドアリュール、03年ビッグウルフ、05年カネヒキリに次ぐ17年ぶり4勝目を挙げ、このレースの最多勝記録を更新した。

 3年ぶりの有観客開催。雨の中を駆けつけたファンの拍手に応えたのは、やはりこの男だった。武豊。そして「黒、青袖、黄鋸歯形」の勝負服。相棒ノットゥルノと真っ先にゴールに飛び込むと、軽くガッツポーズをつくって喜びを表現した。

 大外14番枠からのスタート。スムーズにゲートを出たノットゥルノは逃げるリコーヴィクター、それを追うブリッツファング、コマンドラインを見て、4番手の外につけた。勝負どころでの手応えは絶好。3角過ぎから仕掛け、4角では早くも先頭のブリッツファングに並びかけた。残り300メートルでブリッツを競り落とすと、追い込むペイシャエスを3/4馬身抑え込んでVゴール。武豊は05年カネヒキリ以来、17年ぶり4回目となるJDD制覇を飾った。

 これで地方通算200勝。タニノギムレットで日本ダービーを制した02年、ディープインパクトで日本ダービーを制した05年以来、5月の日本ダービー(ドウデュース)に続く3度目の“ダブルダービー制覇”となった武豊。「チャンスがあるなと思って大井に来ました。何とか結果を出したいと思っていたので凄くうれしいです」と詰めかけたファンに喜びを語った。「枠が外だったのでスムーズなレースができて、馬のリズムも良かった。馬場状態を考えて少し早めに動こうかなと思いました」と振り返った。さらに今後のノットゥルノの可能性について「僕は53歳ですけど、馬はまだ3歳なので一緒に頑張っていけたらと思います」と締めくくると場内はどっと沸いた。

 音無師は13年クリソライト、19年クリソベリルに続く3度目のJDD制覇。「これくらい走って不思議はない馬。2走前(伏竜S2着)は落鉄していたし、前走(兵庫CS2着)は小回りが合わなかった。跳びが大きな馬だから大井は合うと思っていた」と胸を張った。今後は「金子真人オーナーと相談して」と前置きしながらも「たぶんチャンピオンズC(12月4日、中京)を目指すことになると思う」と語った。

 ◆ノットゥルノ 父ハーツクライ 母シェイクズセレナーデ(母の父アンブライドルズソング) 牡3歳 栗東・音無秀孝厩舎 馬主・金子真人ホールディングス 生産者・北海道日高町の下河辺牧場 戦績7戦3勝(南関東1戦1勝) 総獲得賞金9505万円 重賞は初制覇 馬名の由来はイタリア語で「夜想曲」。

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