【函館記念】ギベオン 洋芝で軽快な動き!重巧者に追い風の雨予報、昨年金鯱賞Vの再現へスイッチオン

2022年7月15日 05:30

芝コースで単独追い切ったギベオン(撮影・千葉茂)

 夏の函館最終週を飾るサマー2000シリーズ第2戦「第58回函館記念」の木曜追いが14日に行われ、函館初参戦の重賞2勝の7歳馬ギベオンが芝コースで滑らかな動きを見せた。2走前の鳴尾記念4着など底力は健在。週末の函館は悪天候。重馬場の昨春・金鯱賞(1着)でG1馬を一蹴したパワー先行に大仕事の期待が高まる。

 函館初参戦のギベオンが3日後の実戦と同じ芝コースの上で弾んだ。さすがは歴戦の古馬。松田(レースは池添)を背に序盤から折り合いはピタリ。体全体を使って、軽くギアを上げて駆け抜けた。4F57秒2~1F12秒3(馬なり)。先週6日に栗東から函館入りしたが、はちきれんばかりの体が順調を物語る。

 加地助手は穏やかに切り出した。「(ダートの内にある)Wコースは狭くてこの馬には窮屈なので本馬場へ。中2週が続くので体もできています。多少時計は遅かったけど、元気を競馬に取っておければと思う。しまいの伸びは良かった」

 地方交流ダート重賞を含め、重賞出走22回。3歳のNHKマイルC(2着)ではG1制覇目前まで迫った輝かしい実績もある。強豪集結の前走・宝塚記念(10着)は最低17番人気と評価は低かったが、バテずに歯を食いしばって走った。同助手は「気持ちは若い。左回りの方がいい馬だけど、それを考えればよく走っています」と愛馬を称える。

 7歳にして、初めての北海道参戦。名よりも実を取ったG3参戦だ。直近の重賞Vは昨年3月金鯱賞。雨上がりの重馬場だった。10頭立ての最低人気(単勝2万2730円)だったが、ビックリ仰天の逃走劇。2着デアリングタクト、3着ポタジェ、4着グローリーヴェイズ、5着キセキ。掲示板にG1級が名を連ねたハイレベルG2だった。

 「最近はパワー寄りにシフトしているので洋芝は合うと思う。道悪も大丈夫。ある程度前めにつけて、最後の直線で自由に進路を選べるようなら」。同助手は健在アピールの奮走を祈った。実は今週末の函館は雨予報。G1馬をまとめて破った金鯱賞の再現も十分ある。初コンビの仕事人・池添の巧腕がうなるのか!?

特集

2022年7月15日のニュース