【アイビスSD】聖奈×オヌシナニモノ 坂路しまい重点追い!JRA重賞初の女性対決「光栄です」

2022年7月28日 05:30

坂路で追い切るオヌシナニモノ(撮影・亀井直樹)

 直線1000メートルで争われる夏の風物詩「第22回アイビスSD」(31日、新潟)の最終追い切りが27日、行われた。今年は2人の女性騎手に注目。オヌシナニモノに騎乗する今村聖奈(19=寺島)と、スティクスとコンビを組む藤田菜七子(24=根本)が競演。ともに坂路で追い切られた。JRA所属女性騎手の重賞での対決は初めて。今村は27日の園田10Rでうれしい地方初勝利。ルーキーの勢いか、先輩が意地を見せるか。新しい歴史の風が吹く、見逃せない60秒決戦だ。

 聖奈フィーバーは舞台を越後路に移す。新潟は春の開催でフル参戦して【8・6・1・33】と結果を残した。勝率16%で連対率29%、ルーキーということを考えればあっぱれな数字だ。本人はガムシャラに前を向く。

 「新潟は乗りやすい競馬場。春はたくさんチャンスのある馬に乗せていただきました。勝っているイメージもあると思うんですけど2着も多かった。勝たせてあげられなかった馬もいるのでね。千直は1回乗っています。凄く新鮮な気持ちでレースができました」

 パートナーのオヌシナニモノは坂路で最終追い切り。しまい重点で4F55秒1をマーク。ラスト2Fで12秒3→12秒2とギアを上げ、スイスイと駆け上がった。鵜木助手は「先週1番時計が出ていますし、新潟への輸送もありますからね。しまい重点でやりました。先週であれだけ動いていますし、素軽くなっています」と1週前のひと追いで、着実に上昇カーブを描いている。

 テン乗りの鞍上は21日の坂路で初コンタクトを取り、状態を確認。4F51秒1~1F12秒1と時計も申し分ない。「行けという指示に前向きでしたし、凄く真面目な馬。いい背中をしていますね。スピードに乗ってから、安定感がありました」と好感触をつかんだ。先週の中京記念に続く3度目の重賞騎乗。今週も熱い視線が注がれる。

 JRA女性騎手同士の重賞対決は史上初めてのこと。女性ジョッキーのパイオニア・菜七子との重賞騎乗に「一緒に乗ることができて光栄です」と目を輝かせた。勢いづく夏、ルーキーが真っ向勝負を挑む。1分足らずのスピード決戦に、紅紫の炎が燃え上がる。

 《女性のJRA騎手同士は初》JRA重賞での女性騎手の対決は今回が2度目、JRA所属騎手同士としては初めてとなる。1999年のG3新潟3歳S(現新潟2歳S)でJRAの細江純子と公営・新潟所属の山本泉が顔合わせ。山本騎乗のナッツベリーが7着、細江騎乗のドリームセイコーは10着だった。

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