【天皇賞・秋】ジャックドール 強力先行勢リラックス合格点!ダイナミックに駆け抜けた

2022年10月27日 05:30

藤岡佑を背にCWコースで追い切るジャックドール(撮影・亀井直樹)

 札幌記念VのジャックドールはCWコースで力強い脚さばき。G1初制覇へ万全の態勢を整えた。

 前走同様、最終追いは“静”に徹した。ジャックドールは藤岡佑を背にCWコースで単走。序盤からゆったりと入り、終始リラックスした雰囲気を保っていた。直線だけペースを上げると、この馬らしいダイナミックなフォームで駆け抜け、ラスト2Fは12秒2→11秒9。全体時計は6F87秒8の控えめな内容だった。

 2週連続で稽古にまたがった鞍上は「先週しっかりやれているので、札幌記念の時と同じく単走のパターン。時計は考えず走りのバランスを整えるイメージで乗りました」と意図を説明。先週との比較について「馬自身が起き上がって走れていたし、しまいの反応も先週に比べれば良くなっています」とジャッジした。

 前走の札幌記念は久々に控える形になったが、逃げたパンサラッサをとらえてV。鞍上は「それまでの逃げる形のレースとは違ったが落ち着いて走れていた」と評価する。そこから中9週の間隔でG1参戦は理想的なローテ。藤岡師は「元々、疲れがたまりやすい体質で間隔を取りながら使ってきた」と明かす。中2週だった大阪杯は5着に敗れたが、約1年前から狙ってきた舞台へ態勢は整った。

 藤岡佑は「去年秋に東京で条件戦(ウェルカムS)を勝った時に初めて大きい舞台を意識できた」と振り返る。左回りは6戦5勝と好相性。「左にモタれる面がある馬で左回りは走りがスムーズ」と特徴を口にする。気になる戦法については「他の出方次第。遅ければ行くし他が主張してくるようなら控えた形も。そのために前走、控えているので」と自在性を強調した。

 既に香港カップ(12月11日、シャティン)の招待を受諾。師は「勝って向かいたい」と意気込む。父子のタッグで、まずは国内のG1タイトルを。鞍上は「(父は)この世界に導いてくれた存在ですしG1を勝って恩返ししたい気持ちは強い。達成したい気持ちはずっとあった。大きなチャンスなので頑張ります」と締めくくった。

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