【天皇賞・秋】ジオグリフ 好反応でスムーズ加速!ラスト1F11秒3、福永も満足「楽しみ増えた」
2022年10月27日 05:30 調教の動きをクローズアップして勝ち馬に迫る秋のG1追い切り企画「厳選超抜リスト」。強力3歳馬勢が参戦する注目の一戦「第166回天皇賞・秋」の追い切りで特別取材班がイチ推しするのは、美浦Wコースで抜群の動きを披露した今年の皐月賞馬ジオグリフ。ダービー7着後は放牧先で充電。しっかりリフレッシュした状態で初の古馬との対決に挑む。
ジオグリフの背には皐月賞、ダービーの最終追いと同じく福永の姿があった。春同様に2頭での併せ馬。パートナー(カーペンタリア、3歳1勝クラス)を先行させ、それを追走する形も同じだ。1馬身半後方を楽々と追走。直線内に入るとスムーズに加速してラスト1F11秒3で余力たっぷりに併入。鞍上の指示に素早く応える反応の良さは相変わらず抜群で、6F84秒4の時計は皐月賞(同84秒3)とほぼ同じ時計だった。
久々にまたがった福永は「スッと離して、気持ち良く最後伸ばしたいなと思って乗った。心身ともにリフレッシュして、動きは非常に良かった。全体にボリュームアップして成長を感じたし、バランスの良さも感じた」と、たくましさを増した愛馬に目を細めた。持病の喉鳴りは相変わらずだったようだが「ずっと鳴っていた。でも息遣いは良かった。春の時点で完成度が高く、操作性も良くて注文のなかった馬。スタートが不安定なところがあったけど、ここ2走は上手に出ている。引き続き課題の一つだけど、それ以外は難しいところがない」と変わらぬ信頼を置いている。
皐月賞はジオグリフの良さを引き出した完璧な騎乗だった。課題のスタートをクリアし、前に馬を置いて最高のポジションが取れた。一転ダービーは思った位置が取れず、終始外を回らされる形がこたえて7着に敗れた。「うまく乗れなかった。取りたいポジションが取れず、そのせいで息が入らなかった。伸びあぐねたのは距離もあるが、脚をためられなかったのもある」と振り返った。
パートナーの変わらぬ感触を確かめた福永は「乗ってみて楽しみが増えた。ダービーで思うような結果が出せなかったので、改めて力のあるところをお見せしたいと思っています」と力強い言葉で締めくくっていた。