【有馬記念】高安奈緒子 北寄りの風昨年ほど強くなく先行馬有利
2022年12月24日 08:00 こんにちは。気象予報士の高安奈緒子です。中山競馬場のある船橋市周辺の、25日午後の天気予報をお伝えします。
22日の夜から入り始めたクリスマス寒波の影響で、北海道から九州にかけて日本海側では雪が降るでしょう。太平洋側でも雪雲が流れ込んで、雪の積もるところがありそうです。
関東には雪雲が流れ込んでくる可能性が少なく、25日午後の千葉県船橋市は晴れる見込みです。有馬記念は晴れ、良馬場で迎えられそうです。北寄りの風が吹くでしょう。
有馬記念当日の予報は以上です。続いて有馬記念を予想します。
まず気象状況によるレースへの影響をおさらいしましょう。25日の天気は去年の有馬記念当日と似ています。21年12月26日の中山競馬場は、冬型の気圧配置で、晴れましたが最高気温8度と寒さが厳しく、北寄りの風が強く吹いていました。中山競馬場のゴール前直線は、北風だと向かい風になります。直線の急坂と強い向かい風で、最後の200メートルでガクッとスピードが落ちる馬が多くなります。
その日の中山9RグッドラックH(有馬記念と同じ芝2500メートル)はレースの残り400メートルから200メートルが11秒6、ラスト200メートルが12秒7。1秒1も遅くなって、坂と風の影響が分かります。
そして有馬記念は、グッドラックHよりずっとペースが速かったのに同じ区間を12秒0、12秒5。差は0秒5。レースレベルの差だけではない、見た目のスピード感に違いがありました。有馬記念はその一年で活躍してきた馬が走りますが、坂と風に負けない勢いが求められているのでしょう。
凱旋門賞の大敗により、少し評価を落としているタイトルホルダーですが、碧落一洗(へきらくいっせん、雨が降った後に晴れること)、大敗を引きずってはいません。上半期の天皇賞・春と宝塚記念を制した勢いがあれば大丈夫そうです。去年は5着でしたが、昨年ほど北風が強く吹かないことが先行馬の助けとなり、今年は1着になるでしょう。
相手は勢いを重視して若い3歳馬です。○イクイノックス、▲ボルドグフーシュ、☆ジャスティンパレスはいずれも前走の内容が良く、もっと良くなる見込みです。 (気象予報士)
◇高安 奈緒子(たかやす・なおこ)1992年(平4)11月22日生まれ、奈良県出身の30歳。大阪教大卒。気象予報士、防災士。ウェザーマップ所属。TOKYO MX「堀潤モーニングFLAG」、TBS「Nスタ日曜版」に出演。お笑い、競馬、80&90年代が好き。ツイッター・インスタグラム@naokoon1122。