【京都金杯】イルーシヴパンサー 目の覚める伸び 再び快進撃の予感

2023年1月3日 05:30

Wコースで追い切るイルーシヴパンサー(撮影・郡司 修

 23年の中央競馬開幕を飾る東西金杯(5日)の追い切りが2日、東西トレセンで行われた。「第61回スポニチ賞京都金杯」出走イルーシヴパンサーは、美浦Wコースで目の覚める伸び。反撃の23年へ、まずは好スタートを切りたい。

 新年を待ち望んでいたかのようにハツラツと脚を伸ばしたのがイルーシヴパンサー。安田記念で1番人気に推されながらG1タイトルに手が届かなかった22年のリベンジへ。久保田師は「昨年は結果的に残念だったので“今年は”という思いがある。(マイル路線の)既存の勢力たちと渡り合っていきたい」と23年の抱負を熱っぽく語った。

 単騎でWコースに登場。パワフルに四肢を躍動させ、徐々にエンジンを温めていく。ソフト調整の馬が多い直線、明らかに勢いが違ったのがこの馬。馬なりで爆発的に加速し、ラスト1Fは11秒2(5F70秒3)をマークした。存分にアピールした状態の良さとポテンシャルの高さ。久保田師は「いい動きでしたね。年末までにもやっていたけど、冬で(体を)絞りづらいという面があるのでやりました」と納得の口ぶりだ。

 秋の飛躍を期した前走・関屋記念でまさかの11着に敗れた。「夏に弱いタイプで疲れが尾を引いた。その後も牧場と体調を確認しながらという感じでしたね」と久保田師。約5カ月間の休養で秋のビッグタイトル参戦は泣く泣くパス。しかし、この日、マイナス3度を記録した美浦でパンサーの活気はみなぎっている。「昨年もそうでしたけど、この時季は調子が良さそう。今年に向けていい休養だったと思う」と頼もしげに愛馬を見つめた。

 スポニチ賞京都金杯という明確な目標もあった。昨年東京新聞杯まで東京で破竹の4連勝。師は「今年まで(京都金杯が)中京開催ということは早くから意識していた。左回りのマイルは合うと思いますよ」と自信をのぞかせる。出遅れて人気に応えられなかった安田記念(8着)の反省を生かし、中間はゲート練習も入念に行った。全ては23年での反撃のために。我慢の秋が2度目の快進撃へとつながる。

特集

2023年1月3日のニュース