河原田菜々 憧れの武豊と同じ舞台へ 乗ってみたい馬はキタサンブラック

2023年3月3日 05:29

初陣を前に笑顔でガッツポーズする河原田

 今週はフレッシュなルーキーのデビューウイーク。6人の新人騎手がプロの世界に足を踏み入れる。今年も2人の女性ジョッキーが誕生。小林美駒(17=鈴木伸)は兄弟子・横山武史(24)の背を追って研さんの日々を送ってきた。土日中山で6鞍に騎乗予定。河原田菜々(18=渡辺)は競馬と縁のない一般家庭出身ながら乗馬経験を積んで騎手になる夢をかなえた。土日阪神で7鞍を予定している。

 河原田は小学4年生の頃、乗馬を始めた。

 「動物が好きだったんです。実家近くの鶴見緑地に行くことが多くて、馬がいるなと。引き馬から始まって、体験乗馬へ行くようになりました」

 祖母の家で競馬中継を目にして騎手を志すようになった。鶴見緑地乗馬苑に通った。

 「親は騎手になると聞いて、びっくりしていましたね。“大学に行くために貯金していたお金を、ジョッキーになりたいから使ってほしい”と言ったんです」

 理想のジョッキーとして武豊の名前を挙げる。「一般家庭で育った私から見ても奇麗に乗られていると思いましたし、凄く上手だなと思いました」。競馬学校の卒業式など、折に触れてレジェンドと会話をする機会もあったという。一度乗ってみたい馬にも武豊が主戦を務めたキタサンブラックを挙げた。

 土日は阪神で7鞍に乗る。所属する渡辺厩舎に3鞍騎乗。土曜8Rのピンクムーンは最終追い切りで状態を確認した。「背中のいい馬ですし、4キロ減を生かして積極的に運びたいですね」と前のめりだ。

 河原田の師匠・渡辺師は「今は自分のこと以上にドキドキしています。実際レースでのアドバイスなど、できる限りのことはやっていきたい」と心境を語った。渡辺師の騎手時代は沖芳夫厩舎から騎手デビュー。「沖先生もこういう気持ちだったのかな。心配をかけていたのかなって。沖先生も(河原田のデビューに)“大丈夫か”って気にかけてくれています」と自身のデビュー時を振り返っていた。

特集

2023年3月3日のニュース