【チューリップ賞】ヒロイン候補はダルエスサラーム 3連覇目指す高野厩舎「ここで負けるようでは…」
2023年3月3日 05:24 チューリップ賞3連覇が視界に入る。21年エリザベスタワー(同着V)、22年ナミュールで制した高野厩舎は今年、ダルエスサラームがスタンバイ。高野師は「この舞台(チューリップ賞)は馬自身、現在の立ち位置がどの辺りなのか。それを見極めるのにピッタリ。ここで負けるようではいけない」と気を引き締める。
昨夏、小倉芝1200メートルの新馬3着後は成長を促す狙いで秋まで英気を養った。この休養期間に体質が強化。「トレセンに帰厩して、すぐ変化を感じた。(以前は)きゃしゃで調教も動き切れない部分があったが、時計面でも楽に動けるようになった」。復帰戦は阪神マイルの未勝利で2馬身差V。続く、つわぶき賞は半馬身差の2着で見せ場をつくった。
前走・紅梅Sは道中3番手から抜け出し、賞金加算に成功。ゴール前は外によれ、他馬に迷惑を掛けてしまったが、苦しくなりながらも勝ち切ったのだから値打ちがある。「早め先頭に立つ形で最後はかなり苦しかったんだと思う。ダイワメジャー産駒らしく、勝負根性がある」とセールスポイントを挙げた。
高野厩舎はJRA重賞21勝のうち牝馬で14勝を挙げる。3歳重賞は秋華賞(14年ショウナンパンドラ、22年スタニングローズ)2勝を含む9勝。高野師は「古馬と比べて成長段階の2、3歳はきゃしゃな体つき。馬によっては攻め過ぎないことも大事」という。
「昨年の今頃、ナミュールはカイ食いが細く、体調管理に苦労した。ただ、ダルエスサラームはカイ食いが良く、しっかり調教で攻めることができる。その辺りでは調整のしやすさがあるし、仕上がりに関して不安はない」
半信半疑だった昨年と違って今年は自信を持って送り出せる。結果を出して本番へ。持ち前の勝負根性で阪神の急坂をグイグイ駆け上がる。