【凱旋門賞】ルメール「勝ちたい」 若き相棒に夢託す14回目の挑戦

2025年10月1日 05:25

クリストフ・ルメール

 生まれ故郷の仏G1凱旋門賞を日本馬で制するのが夢。3歳アロヒアリイで14回目の当レースに挑むルメールは02年(センシブル16着)の初騎乗から23年がたった。「自分はまだ勝ったことがない。勝つことが難しいのは分かっているけど、(故郷である)フランス人として、凱旋門賞は勝ちたい」と心境を明かした。

 8月16日にドーヴィルで行われた前哨戦の仏G2ギヨームドルナノ賞で初コンビを組んだ。スタートはひと息だったが二の脚がついて先頭に立つと道中は持ち前の自在性でペースを緩めた。「調子は良かったしマイペースで運べた。先頭でも落ち着きがあり、とても乗りやすかった」と振り返る。余力十分に直線に入ると、そのまま3馬身半差で逃げ切り、異国の地で初タイトル獲得。「馬が日本の馬場に慣れているから(ドーヴィルの馬場が)速かったのも良かった。騎乗前はワンペースの印象だったけど凄い瞬発力で驚いた」とポテンシャルを評した。

 ギヨームドルナノ賞は過去の勝ち馬に名馬がズラリ並ぶ。20年ミシュリフはG1・3勝、21年ドバイオナーはG1・4勝。23年エースインパクトは続く凱旋門賞、昨年のエコノミクスは愛チャンピオンSと連勝した。期待は膨らむ。「前走で能力を見せてくれたし、凱旋門賞にトライしないといけない馬。いい挑戦だと思います」と胸を張った。

 パリロンシャン競馬場で何度も騎乗経験がある鞍上が不安視するのが毎年、日本馬が苦しめられている馬場。「日本と違って特殊だから。やっぱり良馬場が理想です。当日の天気や展開など、いろいろかみ合ってほしい」とポイントを挙げる。父ドゥラメンテは15年ダービー馬。母の父オルフェーヴルは2年連続で参戦した12、13年凱旋門賞で2着。血統背景や操縦性の高さから2F延長に不安はない。勢い十分の若き相棒と大きな壁を乗り越える。

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2025年10月1日のニュース