【きさらぎ賞】ゾロアストロ 最内強襲 三度目の正直で重賞初制覇 いざクラシック戦線へ

2026年2月11日 05:24

きさらぎ賞を制したゾロアストロ(左)=撮影・亀井 直樹

 積雪の影響で13年9月17日以来の代替火曜2場開催となった10日、京都競馬場では3歳重賞「第66回きさらぎ賞」が行われ、ハマーハンセン騎乗の1番人気ゾロアストロが3度目の挑戦で重賞初制覇。関東馬の優勝は15年ルージュバック以来11年ぶり、6頭目となった。

 芝が荒れたインを避けてコース中央に広がった精鋭9頭。残り300メートルで最内からゾロアストロがグイグイと伸びてきた。ムチを右に左に持ち替えて鼓舞したハマーハンセンは「ギアの切り替えはシャープではないが、波に乗ると凄くいい脚を使ってくれた」。3→2→1着と一段ずつ階段を上がっての重賞初制覇だ。

 前半5F62秒2は13年と並び、きさらぎ賞では今世紀最遅のペース。異例の展開で、ドイツの若き天才の好判断が光った。道中はインの5番手を追走。「将雅さん(エムズビギン)に付いていこうとしたができなかった」とライバルマークの理想形には持ち込めなかったが、「馬のリズムを崩したくなかったので空いている内へ。結果的にそれが良かった」。ロスがなかった3~4角の運びが勝因の一つとなった。

 陣営にとっては、困難を乗り越えた勝利でもあった。出走馬で唯一、土曜に京都競馬場入り。雪の影響で順延となり、2日間の待機を強いられた。宮田師は「日、月曜とコースで調教できるように整備してくださった競馬場の方々に感謝したい。一緒に調教したスリーコーズ(伊藤圭厩舎、1Rで1着)と2頭とも勝てて良かった」。初の遠征、右回りに挑戦した一戦は、想定以上の糧をもたらす結果に。「馬としても厩舎としても凄く自信になった。国枝厩舎の調教助手時代にお母さん(アルミレーナ)にも乗っていたので喜びはひとしお」と破顔一笑だ。

 いざ、クラシック戦線へ。指揮官は「オーナーサイドと相談してからだが、皐月賞、ダービーに向かえれば。いい意味で遊びがあるので、そこをなくさずに育てていきたい」と意気込む。鞍上も「2400メートルもこなせる」と距離適性に太鼓判。“白魔”に襲われた淀で、かけがえのない経験と大舞台への挑戦権を得た。

 ゾロアストロ 父モーリス 母アルミレーナ(母の父ディープインパクト)23年3月1日生まれ 牡3歳 美浦・宮田厩舎所属 馬主・サンデーレーシング 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績5戦2勝(重賞初勝利) 総獲得賞金7338万9000円 馬名の由来はオペラの登場人物名、魔法使い。

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