【オークス】鈴木康弘氏 牝馬対決制した“ダブルヒロイン”の度胸
2026年5月25日 05:27 【鈴木康弘 達眼解説】NHKの朝ドラ「おんなは度胸」が放送されたのは90年代前半のことでした。“男は度胸、女は愛嬌(あいきょう)”という古いジェンダー観(性別役割観)から生まれたことわざを逆手に取った痛快なタイトル。泉ピン子と桜井幸子のダブル・ヒロインで女同士の対決を描いた話題作でした。牝馬同士の対決を制したのもダブル・ヒロインの度胸です。
直線で後方から馬群を平然と割って出たジュウリョクピエロ。狭い馬群の隙間に思い切りよく頭から突っ込んでいった度胸には驚かされました。“暴れん坊将軍”のニックネームを持つオルフェーヴル産駒らしいかん性の強い顔つき。馬体写真では横目でカメラマンをにらみつけながら力を入れて耳を倒していましたが、ここ一番の勝負どころでも父譲りの度胸を発揮しました。
鞍上も度胸が据わっていた。前半1000メートル62秒2のスローペースでも後方のまま動かない。先行有利な流れとあれば動きたくなるところですが、今村は後方13~14番手で折り合いに専念した。クラシックどころか、東京2400メートル戦に騎乗するのも初めてとか。それでも腹の座ったレース運びができた。パートナーの末脚と度胸に全幅の信頼を寄せていたからでしょう。
女性騎手は2通りに大別できます。増沢(旧姓・牧原)由貴子のようなハードな騎乗スタイルと藤田菜七子(いずれも引退)みたいにソフトな当たりで騎乗馬を御すスタイル。今村はその両方を備えている。オークス制覇は大きな自信になるだろうし、大きく羽ばたいてほしい。
それにしても、馬群にスペースが生じにくいスローペースでよくぞ進路が開いたものです。“幸運の女神は勇者にほほえむ”とは欧州のことわざ。今村ジュウリョクピエロの勇敢なレース運びに運も味方してくれた。「おんなは度胸」。樫の女王の座を射止めたのもダブル・ヒロインの度胸でした。(NHK解説者)
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