英国ダービーでも危惧される動物愛護団体の妨害行動

2023年6月1日 05:30

 第244回英国ダービーの発走が今週土曜日(3日)に迫っている中、懸念されているのが、動物愛護団体による妨害活動だ。

 4月15日にエイントリー競馬場で行われた障害のビッグイベント「グランドナショナル」で、デモ隊がコースに侵入。障害の前に座り込むなどの妨害活動を行った影響で、グランドナショナルの発走が15分ほど遅れた件は、皆さまのご記憶にも新しいところだろう。「アニマル・ライジング」と称するその団体は、その後、スコティッシュグランドナショナルをメイン競走とした4月22日のエアー競馬場や、5月6日のドンカスター競馬場で行われた開催にも姿を見せ、小規模の活動を行っている。

 その彼らが、英国における平地競馬最大の祭典であるダービーの日、エプソムダウンズ競馬場で1000人規模のデモを行うと宣言しているのだ。主催者は、警備費として新たに15万ポンド(約2600万円)を計上し、デモ隊の侵入に備える予定だが、広大なコースを全てカバーする警備態勢を取れるかどうかは不透明だ。馬や人の安全が確保され、全出走馬が本領を発揮できるダービーになってほしいと、切に願っている。 (競馬評論家)

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