【オールカマー】レイデオロ 復権へ始動、半年ぶりも太くない

2018年9月19日 05:30

秋始動戦を迎えるレイデオロ

 「第64回オールカマー」(23日、中山)で昨年のダービー馬レイデオロが始動する。3月のドバイ遠征から放牧を挟んで半年ぶりの復帰戦。昨秋のジャパンCから惜敗を続けているが、“黄金の王”の復権へ臨戦態勢を着々と整えている。

 ダービー馬のストライドに藤沢和師が安どの笑みを浮かべた。「休み明けだけど、徐々にピッチが上がってきた。牧場でも乗り込んできたし、(馬体も)太くない」。慎重に言葉を選びながら、その余裕のある動きに目を光らせた。12日の1週前追い切り。Wコースで先行する僚馬2頭を見ながら五十嵐を背にゆったりとストライドを伸ばした。速い調教時計が必要ない、走るのが大好きな一流馬。「これぐらいで十分。レース週(20日)はルメールが乗って併せ馬をすれば態勢は整う。目標は先?いや、秋初戦も大事だし、ここまで問題なく来ている」と続けた。

 今春は2戦とも不本意な結果だった。京都記念(3着)では騎乗停止中のルメールに代わって手綱を取ったバルジューが御し切れず引っ掛かった。ドバイシーマクラシック(4着)では出遅れた上に、ドバイ勢のつくり出した超スローペースに折り合いを欠いた。先行馬が止まらない高速馬場に末脚も生かせなかった。遠征の疲労が残ったため宝塚記念を自重してノーザンファーム天栄(福島県)で充電に専念。8月22日に美浦に帰厩して、調教を重ねてきた。秋は天皇賞・秋かJCか。今回の走りで目標を定める。セントライト記念2着の全弟レイエンダともいずれ直接対決する時が来る。「春は頑張れなかったから今秋は頑張るように言っておくよ」と師は静かにほほ笑んだ。

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