【オークス】伏兵返上スマイル!鋭く伸びた11秒6

2020年5月21日 05:30

追い切りを行ったスマイルカナ(撮影・西川祐介)

 スマイルカナは、Wコースでの追い切りは馬なりながら身の詰まった馬体をダイナミックに使って、外ラチ沿いを伸び伸び駆け抜けた。5F70秒9~1F11秒6の時計以上のスピード感。1週前追いではゴール前で軽く仕掛けて鋭い伸びを披露。高橋祥師は「先週しっかりとやっているので。時計は速くないが、大外を回って直線の動きは良かった。調整としてはこれでOK」と満足そうだった。

 前走・桜花賞では9番人気の伏兵だったが、タフな馬場をハイペースで逃げて3着。直線でレシステンシアに並ばれても、持ち前の根性でしぶとく粘った。だが、重馬場で激走した反動はどうなのか?「意外と回復が早くて、思った以上に馬が変わってきている。疲れとか反動とか全く感じられないような中間でした。調教後の体重は430キロだったけど数字以上に体が大きくなっているし、気持ちの方もあまり高くならないで平たんできている」と師。疲れを知らない馬で、反動どころか、前走をきっかけに馬がさらに成長しているという。
 
 確かにフェアリーSの追い切り時は、走りだすまで頭を上げ下げするなどテンションが高かったが、今は落ち着きがある。主戦で調教にも付きっきりで騎乗する柴田大も「体が少しずつ変化している。走り方がダイナミックになって、オンとオフを使い分けられている」と成長を語る。

 今回も逃げるのか?師は「スタートで普通に出てもあの速さ。自分のリズムで自分の形で行ってくれれば。そういう形がいい」と逃げを示唆した。取材の感触は「桜花賞以上」。そして、今の府中は高速馬場で前残り傾向。スピードとド根性を持ち合わせているスマイルカナがマイペースの逃げに持ち込めば、粘りに粘るシーンが期待できそうだ。

特集

2020年5月21日のニュース