【日本ダービー】ヴェルトライゼンデ皐月の雪辱へ急成長

2020年5月27日 05:30

坂路を駆け上がるヴェルトライゼンデ(撮影・亀井 直樹)

 【G1ドキュメント・栗東=26日】初の大敗で一気に評価を落としている。4番人気に支持された皐月賞で1秒2差8着に沈んだヴェルトライゼンデだ。デビュー2連勝。その後もホープフルS、スプリングSで連続2着と好勝負を続けていただけに物足りない内容。当時、4番手の「☆」印を付けていた岡崎も首をかしげた一人。そんな思いを担当の橋口助手にぶつけると「そうですよね」と同調して、苦笑いを浮かべた。

 「当日は道悪(発表はやや重)。悪い馬場でも実績があったので、こなせると思っていましたが、結果的に馬場が合わなかったのかも。今から思うと、2歳時は力が抜けていたから勝てていたのかもしれません」

 最大の敗因は道悪。とはいえ、2戦2敗のコントレイルを倒すには、何かプラスアルファが欲しい。すると冷静な橋口助手にしては珍しく「この中間、短期間で凄く成長した感じなんです」と語気を強くした。

 「体重は変わらないけど肉付きが良くなりました。追い切りに乗った池添さんは“手前を換えてからの感じが違う”と言ってましたし、メチャクチャ好感触だったみたいです。菊花賞ぐらいには…と考えていたけど、思った以上に充実してきましたね」

 池江厩舎はアルジャンナとの2頭出しで、10年連続のダービー出走。フルゲートが18頭となった92年以降では、自らの記録を更新して大台到達となった。橋口助手自身も15年2着のサトノラーゼン、19年5着のクラージュゲリエに続いて3回目の参戦。「ラーゼンの時は新人だったので、自分自身がイレ込んでいました。今も緊張はするけど、いつも通りの仕事をすることを心掛けています」と柔和な笑み。善戦を演じた先輩2頭と同じ、願わくばそれ以上の結果も。軽視すると痛い目に遭いそうだ。

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2020年5月27日のニュース