【有馬記念】アスリートが語る、アスリートの沸点~菊池涼介~

2021年12月22日 10:45

広島東洋カープ 菊池涼介

 中央競馬の一年を締めくくる「第66回有馬記念」は26日、中山競馬場で行われる。多くのドラマが生まれて盛り上がった2021年の競馬界。スポーツ界のトップアスリートは競馬界のビッグレースをどのように捉えているのか。プロ野球選手・菊池涼介(31=広島東洋カープ)に有馬記念に込める思いを聞いた。

 「勝って当たり前」と言われる中、出身地の東京で使命を果たすことができた金メダルは、僕の一生の宝物ですね。

 競馬の魅力は、馬の引き締まった身体、筋肉、そしてレースのスピード感でしょうか。僕は「午年」生まれで単純に馬が好きなこともあります。有馬記念の魅力は、出走馬がファン投票で決まること。僕もオールスターにファン投票で選ばれることを目標にしながら毎年プレーをしています。締めくくりの大一番という感じでワクワクしますし、有馬記念を見ないと一年が終わりません。

 過去の優勝馬で好きな馬は、2000年の優勝馬テイエムオペラオー。この年、最高レベルのレースのGⅠ5勝を含む、8戦8勝の負けなしの快進撃で一年を締めくくったのがすごい。競馬界は血統が重視されますが、テイエムオペラオーは派手な血統ではありません。僕も高校時代は甲子園に出られませんでしたし、アマチュア時代は無名でした。広島という球団もそんな「雑草魂」を大事にする土壌があるので、親近感が湧きますね。

 今年応援したい馬は、引退レースとなるキセキです。大ベテランの7歳になってなお、一線級の活躍をしている。僕は来年32歳、11年目のシーズンを迎えます。40歳まで現役でいられるかは分かりませんが、僕も行けるところまで行って引退したいと思っているので、キセキには思い入れがあります。

 来年の目標、目指すところはリーグ優勝の奪回と日本一。それしかありません。やっぱり勝たないと面白くない。もちろん、見ている人たちもそうでしょう。ファンの方に1試合でも多く勝ち試合を見せたいですね。

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