【有馬記念】アスリートが語る、アスリートの沸点~阿部一二三~
2021年12月22日 10:45 中央競馬の一年を締めくくる「第66回有馬記念」は26日、中山競馬場で行われる。多くのドラマが生まれて盛り上がった2021年の競馬界。スポーツ界のトップアスリートは競馬界のビッグレースをどのように捉えているのか。柔道男子の阿部一二三(24=パーク24)に有馬記念に込める思いを聞いた。
2021年は本当にいい一年でした。東京大会という舞台で、兄妹での目標だった兄妹同時金メダル獲得を実現できて、自分の人生で忘れられない一年になりました。
競馬は、競馬好きの友人に話を聞いて、大きなレースなどで馬券を購入しています。当たっているかどうかはナイショですけど(笑)。有馬記念は、強い馬がそろう年末を飾るグランプリにふさわしい大きなレースという印象で、強い馬やラストランとなる馬が勝つイメージです。
これまでで一番印象に残った有馬記念は、ディープインパクトのラストランですね。いつも圧倒する勝ち方が、めちゃくちゃカッコイイ。その名の通りインパクトある勝ち方ですね。自分も柔道では、勝つことが大事ですが、勝ち方にもこだわっています。しっかり投げて勝つことを常に思いながら試合をしていますので、圧倒的に勝つ姿はすごく魅力的です。世界は違いますが、あれだけインパクトを残せる勝ち方はすごいと感じます。
自分を過去の優勝馬に例えるとすれば、先ほどのディープインパクトもそうですが、ほかではキタサンブラックですね。圧倒的な強い勝ち方を目指しているので、自然とそういう馬が思い浮かびます。前の方で勝負して、後ろから来る馬に抜かせない本当に強い勝ち方。そんな勝ち方も強いし、すごいと思います。
今年の有馬記念では、史上初のグランプリ4連覇がかかっているクロノジェネシスに注目しています。自分の最終的な目標である前人未踏の4連覇と照らし合わせてしまいます。史上初の快挙を、年末の大一番で達成したらマジでカッコイイと思います。
騎手では、タイトルホルダーに騎乗する兄の横山和生騎手、エフフォーリアに騎乗する弟の横山武史騎手の兄弟対決に注目しています。どっちが勝っても負けても、頑張れ!という気持ちです。
自分たち兄妹は対戦するとか、競い合うということはないですが、お互いに次なる目標は東京に続いての連覇です。まずは2022年、ディープインパクトのように圧倒的に勝つ一年にして、ひと回りもふた回りも強くなった阿部一二三を見てほしいと思っています。