【札幌記念】マカヒキ 最年長9歳馬Vへ絶好調
2022年8月17日 05:30 第83代ダービー馬が4年ぶりに北の大地に帰ってきた。豪華G2「第58回札幌記念」(21日、札幌)は白毛馬ソダシ、快速馬パンサラッサ、ジャックドールなど個性あふれる顔ぶれ。出走メンバー最年長の9歳マカヒキは18年札幌記念で鼻差2着、惜しくも勝利を逃した。前走・大阪杯14着後はここに照準を合わせ、順調な仕上がり。衰え知らずのベテランが当時の忘れ物を取りに行く。
出走メンバー最年長の9歳馬マカヒキは、18年札幌記念2着以来4年ぶりの北海道遠征となる。中間は栗東で入念に乗り込まれ、函館に移った。大江助手は「心身ともに充実して栗東に戻ってきました。輸送と調整をうまくクリアして函館へ。筋肉の張り、毛ヅヤはピカピカです」と出来の良さを強調する。500キロを超す馬体は迫力満点。
16年ダービーで2着サトノダイヤモンドに競り勝ち、G1初制覇。秋は海を渡って、ニエル賞1着をステップに仏G1凱旋門賞14着と世界最高峰の舞台を経験した。その後は勝ち運に見放されたが17&19年大阪杯、19年ジャパンCで4着とG1舞台で見せ場。昨年10月の京都大賞典では道中7、8番手から力強く伸び、感動の復活Vを飾った。ダービーから中5年4カ月10日でのJRA勝利はグレード制が導入された84年以降のクラシックホースで最長ブランク勝利。大江助手は「年齢を考えれば、よく(能力を)維持していると思う。これもひとつの才能です」と評価する。
18年札幌記念は鼻差2着で勝利を逃した。後方待機から3角付近でポジションを押し上げ、直線は馬群の外からひと伸び。いったんは先頭に立ったがゴール寸前で内をすくって伸びたサングレーザーにかわされ、惜しくも銀メダル。悔しい思いをしている。同助手は「外々を回しながら勝ちに等しい内容でした。洋芝に関しては問題ない」と舞台を歓迎している。
最近は使い詰めにならないよう、しっかり間隔を空け、毎レースで全力投球。ジャパンC14着、京都記念11着、大阪杯14着と2桁着順が続くが「持ち味のしぶとさを生かせる展開なら」と期待を寄せた。豪華メンバーが集結したスーパーG2で、ダービー馬が意地を見せるか。