【朝日杯FS】角田大河 主役演じる ウメムスビと挑む初の夢舞台

2022年12月16日 05:30

ウメムスビで朝日杯FSに挑む角田大河

 2歳マイル王決定戦「第74回朝日杯フューチュリティS」の出走馬17頭が15日に確定した。ルーキーの角田大河(19=石橋)はウメムスビでG1初騎乗。史上初のデビュー年G1制覇&最年少Vに挑む。3月のデビューからJRA33勝を積み重ね、同期一番乗りでつかんだ夢舞台。フレッシュなコンビが仁川の舞台を沸かせる。同レースはきょう16日に枠順が決まる。

勝負師のキリッとした表情を見せながらも、謙虚な気持ちを忘れずに語った。ルーキー角田大河はウメムスビと再タッグを組み、G1舞台へ。「騎乗機会を与えてくださった新谷調教師、僕と同じ1年目のオーナー(紀州ほそ川飼料)に感謝の気持ちでいっぱいです。結果を残したいと思います」と気を引き締めた。

 手綱を取るウメムスビは6月中京新馬戦で初騎乗。デビュー戦は2着だったが、続く小倉の未勝利戦で2番手から抜け出して初勝利を飾った。オープンに挑戦したフェニックス賞は逃げて4着。レース当日に“梅むすび”を食べて挑んだ小倉2歳Sは7着に敗れたが、中団から進める新たな一面を見せた。デビュー5戦は全て1200メートル戦。2F延長が最大の焦点になるが、「レースセンスが高くて一戦一戦、競馬を学んでくれています。新馬戦の頃に比べて、人間の指示を待つようになっています。馬と僕で学んできた経験を生かしたいと思います」と課題克服への手応えを口にする。

 デビュー当初から研究熱心。自分がレースに騎乗していなくてもウイナーズサークルからレースを見つめ、先輩の騎乗ぶりや競馬ファンの熱意を肌で味わってきた。「レースを一番近くで見られることはなかなかない。歓声や(ジョッキーの)ガッツポーズを見ると、凄く新鮮さがあります。今回は見られる立場になりますからね。だからこそ平常心で乗りたいと思います」と大一番を見据えた。

 デビュー1年目でG1制覇を成し遂げた騎手はまだいない。レース当日は19歳6カ月28日で、武豊が持つJRA・G1最年少優勝記録(19歳7カ月23日=88年菊花賞)の更新もかかる。「一緒に培ってきた経験を生かして、最高の結果を残せるように頑張ります」。強い決意を胸に、堂々と仁川の大舞台へ向かう。

 ◇角田 大河(つのだ・たいが)2003年(平15)5月21日生まれ、滋賀県出身の19歳。3月に栗東・石橋厩舎からデビュー。3月5日の阪神1R(メイショウソウゲツ)で初騎乗初勝利。続く2R(メイショウトール)も勝ち、79年栗田伸一元騎手、96年福永祐一以来3人目のデビュー2連勝を飾った。父・晃一現調教師は騎手時代に01年ダービー(ジャングルポケット)を含むJRA・G110勝。兄・大和もJRA騎手。1メートル65、46・7キロ。JRA通算552戦33勝。

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