【秋華賞】斎藤新×ドゥーラ 下剋上へ燃える秋!人馬一体の走りへ「頑張りたい」

2023年10月13日 05:30

秋華賞に向け意気込む斎藤新(撮影・亀井直樹)

 デビュー5年目の斎藤新(22)は重賞2勝のオークス3着馬ドゥーラとのコンビ。春に届かなかったG1獲りを目指す。

 手綱越しに得た自信を結果につなげてみせる。斎藤はドゥーラとのコンビで昨年の札幌2歳S、前走・クイーンSと重賞2勝、2走前のオークスは15番人気の低評価を覆し、3着に導いた。「操縦性が高く、競馬に対して課題がほとんどないんです。最後はしっかり脚を使ってくれます」と手の内に入れている。

 古馬と初対決だったクイーンSは必勝を期して臨んだ。「一番強いという気持ちで、凄く自信を持って乗りました」。そんな思いが表れた、人馬一体のパフォーマンスだった。道中は中団でなだめ、3角過ぎから早めに仕掛けて押し上げると直線、ギアを切り替えてもうひと伸び。内で粘るウインピクシスをねじ伏せるように差し切った。「秋華賞を意識した競馬ができました」と胸を張る。

 京都初参戦で、内回りを攻略する上で必要なのはコーナーでの加速力。「上がりは使えて(3F)34秒台だと思いますが、その脚をずっと長く維持できます。坂の下りから惰性で加速したい」と思い描く。「乗りやす過ぎた部分がなくなって、いい意味で自分でハミの取り方を変えるようになっています」と成長過程での変化を感じている。

 同期に負けていられない。デビュー5年目の同期は団野が今年、高松宮記念を勝ってG1ジョッキーの仲間入り。岩田望は昨年、年間100勝を達成し、今年も既に90勝と昨年以上のペースで勝ち星を量産している。「(団野)大成や(岩田)望来、(菅原)明良も勝っていますよね。刺激を受けています。ここで何とか(G1を)と思っています」と負けん気をのぞかせた。何よりドゥーラをG1馬にしたい。「競馬では緊張しないですね。インタビューの方がドキドキします」とはにかみつつ「1頭強い馬がいますけど、うまくエスコートしてあげられるよう頑張りたい」と力を込めた。

 ◇斎藤 新(さいとう・あらた)2001年(平13)2月9日生まれ、茨城県出身の22歳。父は美浦の斎藤誠師。13年ジョッキーベイビーズで日本一。競馬学校卒業時には騎乗技術が最も優秀な生徒に贈られる「アイルランド大使特別賞」を受賞。栗東・安田隆厩舎所属で19年3月にデビュー。ルーキーイヤーは中央と地方を合わせて44勝を挙げ、JRA賞最多勝利新人騎手を受賞。JRA通算2860戦174勝(うち重賞4勝)。1メートル65、47キロ。血液型O。

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