【有馬記念】仙波広雄の血統ノート① “ディープ陥落”で何かが起こる予感

2023年12月19日 18:00

 24年目のリベンジなるか――。今年のリーディングサイアー1位、2位を占める「父ミスタープロスペクター系」は00年の初出走以来、有馬記念で未勝利。いったいなぜか。過去の出走を振り返り、種牡馬勢力図が一変したエポックメーキングな年に「初V」があるかを検証しよう。

 父系単位で有馬記念の勝ち馬を見た時、近年はサンデーサイレンス系とロベルト系が大半を占める。ロベルト系の泰斗ブライアンズタイムの産駒が有馬記念に登場した94年以降、この二系統以外の種牡馬が勝利したのは29回で4回のみ。96年サクラローレルと20年クロノジェネシス(レッドゴッド系)、00年テイエムオペラオーと18年ブラストワンピース(ノーザンダンサー系)だけで、他の勝ち馬の父は全てサンデーサイレンス系かロベルト系。意外というべきか、日本でも大きく繁栄し、世界の血統勢力図においても一大版図を誇るミスタープロスペクター系(以下ミスプロ系とも表記)が未勝利。23年のリーディングサイアーは、ついにディープインパクトが産駒の減少に伴って首位から陥落。1位を僅差で争っているのがドゥラメンテとロードカナロア。いずれもキングカメハメハ直子で、ミスプロ系だ。血統勢力図の潮目が変わった年になるからこそ、これまでにない事象が起こる予感は、血統をたしなむ人なら多くが感じるはず。そう、リーディング奪取の祝いとばかりに、ミスプロ系種牡馬の産駒が初の有馬記念制覇を果たす予感だ。(仙波広雄)

○...ミスタープロスペクター 1970年1月28日、米国ケンタッキー生まれ。父レイズアネイティブ、母ゴールドディガー(母の父ナシュア) 現役時代は14戦7勝、重賞未勝利。75年クレイボーンファームで種牡馬入り。活躍馬を多数出したほか、「種牡馬の父」としても後継が多くいる大種牡馬。世を去る29歳のその年まで種付けをこなしたタフガイ。

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