【安田記念】マクドナルド 豪州の家族からの声援力に

2024年5月31日 05:05

クイーンエリザベス2世Cの表彰式でのJ・マクドナルド騎手と夫人のケイトリンさん(撮影・平松 さとし)

 【競馬人生劇場・平松さとし】今週末、東京競馬場で安田記念が行われる。3歳以上が出走できるこのマイルG1に、今年は香港から2頭が参戦する。ヴォイッジバブルとロマンチックウォリアーだ。

 中でも注目されるのはロマンチックウォリアー。マイルのゴールデンシックスティと並ぶ、近年の香港競馬界を引っ張って来た最強馬の一頭だ。昨年はオーストラリアへ遠征し、コックスプレート(G1)を優勝。海外遠征も、左回りも問題ないという実績を残してみせた。

 この馬の手綱を取るのはジェームズ・マクドナルド騎手。“J・マック”の愛称で知られる彼はオーストラリアのNo.1騎手の一人である。マクドナルド騎手の奥さまのケイトリン・マクドナルドさんも元ジョッキー。旧姓はマリヨンさんで、兄のアンドリュー・マリヨン騎手とともにメルボルン地区を中心に活躍。祖父のミック・マリヨンさんは元チャンピオンジョッキーで、コーフィールドC(G1)を3回も勝っている名手だった。

 そのため現役時代は「コーフィールドCを勝つのが目標」と語っていたケイトリンさんだが、ある時、あっさりとメルボルン地区からシドニー地区へ移籍。その理由がマクドナルド騎手との結婚だった。

 香港でロマンチックウォリアーが走る際も再三、同国入りしていたケイトリンさんだが、前回のクイーンエリザベス2世C(G1)を前に連絡すると「2人目を身ごもっているので行けません」との返事。結果、シドニーでご主人の勇姿を見守ったそうだ。
 あれから1カ月と少し。今回は来日するかを聞くと「NO」との返事。しかし、今回の理由は少し違った。「6日に赤ちゃんが生まれたばかりなので…」。さて、赤道を越えての彼女と2人の子供の声援はご主人に届くだろうか?

 ちなみにケイトリンさん、現役時代は2017年にマカオ競馬に招待され、武豊騎手や藤田菜七子騎手とともに騎乗。ワールドオールスタージョッキーズにも選出され、来日を果たしている。 (フリーライター)

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