【顕彰馬選定】イクイノックスが殿堂入り

2025年6月16日 13:46

<東京12R・第43回ジャパンC(G1)>ジャパンCを制したルメール騎乗のイクイノックス(撮影・郡司 修)

 JRAは16日、25年度の顕彰馬選定記者投票の結果を発表し、イクイノックス(牡6、父キタサンブラック)が選定された。

 イクイノックスは有効投票数158票のうち143票(得票率90.5%)を獲得して選定基準の4分の3以上(119票以上)を得た。障害で活躍したオジュウチョウサンは117票(74.1%)で2票及ばなかった。イクイノックスは一昨年アーモンドアイ、昨年コントレイル、キングカメハメハに続く38頭目の殿堂入りとなった。

 イクイノックスは競走馬登録抹消から1年が経過し、今年から選定対象馬になった。同馬は現役時代、美浦・木村哲也厩舎所属で21年8月28日にデビューし、新馬、東京スポーツ杯2歳Sと連勝。22年は皐月賞、日本ダービーと2着が続いたが、天皇賞・秋から有馬記念、23年ドバイシーマクラシック、宝塚記念、天皇賞・秋、ジャパンカップとG1・6連勝で有終の美を飾り、引退後は社台スタリオンステーション(北海道安平町)で種牡馬入り。23年は日本調教馬の歴代最高値となるレーティング135ポンド(対象レース=ジャパンカップ)で世界ランク年間1位に輝いた。初年度産駒は順調なら27年夏以降にデビューする。

 ▽米本昌史シルクレーシング代表(馬主)このたびは名誉ある顕彰馬に選定いただき大変光栄に存じます。2年余りの競走生活でありましたが、その圧倒的なパフォーマンスで数々の記録を打ち立てるだけでなく、2023年のロンジン・ワールドベストレースホースにも選ばれ、日本競馬が世界に誇れるレベルに達していることを、自らの走りで証明してくれました。木村哲也厩舎の皆さま、ルメール騎手をはじめイクイノックスに携わっていただいた全ての関係者に感謝申し上げるとともに、出資会員の皆さまはもちろん、温かい声援を送っていただいたファンの皆さまと喜びを分かち合いたいと思います。2年後には父イクイノックスという本馬の産駒が競馬場のターフにデビューすることと思いますので、引き続きご声援いただければ幸いです。

 ▽木村哲也調教師(現役時代に管理)このたびは多くの方々の支持をいただき顕彰馬選定していただきましたこと、厩舎関係者を代表してお礼申し上げます。イクイノックスが引退レースとなったジャパンカップを制覇したことが、まだ記憶に新しいこのタイミングで選定いただきましたことは、彼が日本の競馬史に確かな足跡を残すことができた証であると思っております。引き続きファンの皆さまのご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。

 ▽イクイノックス 父キタサンブラック 母シャトーブランシュ(母の父キングヘイロー)19年3月23日生まれ 牡6歳 馬主・シルクレーシング 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績10戦8勝 うち重賞7勝 総獲得賞金22億1544万6100円 馬名の由来は昼と夜の長さがほぼ等しくなる時。

 ▽顕彰馬 84年に日本中央競馬会30周年記念事業として制度が発足。中央競馬の発展に多大な貢献があった馬の功績を称え、表彰する「競馬の殿堂」。99年までは顕彰馬選考委員会の審議により選定。00年以降は競馬の報道に携わって10年以上の記者による投票(14年から2頭増えて1人4頭までの連記式、該当馬なしも可)となり、全体の4分の3以上の得票で選定される。昨年までに選定された顕彰馬はクモハタ、セントライト、クリフジ、トキツカゼ、トサミドリ、トキノミノル、メイヂヒカリ、ハクチカラ、セイユウ、コダマ、シンザン、スピードシンボリ、タケシバオー、グランドマーチス、ハイセイコー、トウショウボーイ、テンポイント、マルゼンスキー、ミスターシービー、シンボリルドルフ、メジロラモーヌ、オグリキャップ、メジロマックイーン、トウカイテイオー、ナリタブライアン、タイキシャトル、エルコンドルパサー、テイエムオペラオー、ディープインパクト、ウオッカ、オルフェーヴル、ロードカナロア、ジェンティルドンナ、キタサンブラック、アーモンドアイ、コントレイル、キングカメハメハの37頭。顕彰馬のブロンズ像が東京競馬場内の競馬博物館に展示される。

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