【富士S】ガイアフォース押し切りV 悲願G1獲りへ「胸を張ってマイルCSに」

2025年10月19日 05:10

<富士S>レースを制したガイアフォース(右)=撮影・郡司修

 「第28回富士S」が18日、東京競馬場で行われ、2番手から直線で先頭に立った3番人気ガイアフォースがしぶとく伸びて押し切った。22年セントライト記念以来、3年1カ月ぶり2回目の重賞タイトルをゲット。マイルCS(11月23日、京都)の優先出走権も獲得した。

 すさまじい勝負根性を見せつけた。直線、早め先頭に立ったガイアフォースが、ジャンタルマンタルとの激しい追い比べを制して約3年ぶりの重賞V。初コンビの横山武はゴール後、左手で小さくガッツポーズし「よく頑張ってくれた。勝ち切ってくれて何より」と相棒を称えた。

 自身の強みを遺憾なく発揮した。好スタートを決めて2番手で迎えた直線。逃げたグリューネグリーンをかわして早々と先頭に立つと、最後は春のマイル王・ジャンタルマンタルとのマッチレースに。「こういう展開になるとしぶとい」(杉山晴師)。残り200メートル付近で一度は並びかけられたが、指揮官の言葉通り、再びグイッと伸び返して半馬身先着した。「馬場の傾向も読んで、騎手が番手に付ける判断をしたと思う。それに応えたガイアフォースが凄かった。一丸となってつかんだ勝利だと思います」。久しぶりの美酒に、同師は賛辞を惜しまなかった。

 悲願のG1獲りへ。ジャンタルマンタル、ソウルラッシュなどの強力馬を抑えた価値ある勝利に、同師は「これで胸を張ってマイルCSに行けます」と宣言。横山武は「G1でもチャンスがある馬だと思う。引き続き結果を出していければ」と期待を寄せた。G1はこれまで国内外で9回出走して、2着2回。“10度目の正直”で初戴冠を目指す。重賞馬9頭が集まったハイレベルな前哨戦を制したガイアフォースが、堂々と淀の舞台に乗り込む。

 ◆ガイアフォース 父キタサンブラック 母ナターレ(母の父クロフネ)19年2月21日生まれ 牡6歳 栗東・杉山晴厩舎所属 馬主・KRジャパン 生産者・北海道安平町の追分ファーム 戦績19戦4勝 総獲得賞金3億7334万4000円 馬名の由来はガイア(ギリシャ神話に出てくる地母神)の力。

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