【ダービー】上原佑師、36歳 4頭出しで偉業に挑戦「日本のホースマンが一番目指している場所」

2026年5月29日 05:20

(左から)ライヒスアドラー、ゴーイントゥスカイ、フォルテアンジェロ、グリーンエナジーを背に意気込む上原佑師(撮影・郡司 修)

 世代の頂点を決める「第93回ダービー」の出走馬18頭と枠順が28日、決まった。上原佑紀師(36)はダービー初挑戦で管理馬4頭を送り出す。勝てば平成生まれ初のG1トレーナー、史上最年少のダービートレーナー(グレード制度導入84年以降)となる。偉業へ向けてグリーンエナジー、ゴーイントゥスカイ、フォルテアンジェロ、ライヒスアドラーはそれぞれ、木曜追いで態勢を整えた。

 ゴーイントゥスカイが青葉賞を制して優先出走権を獲得した。皐月賞に出走したグリーンエナジー(京成杯V)、ライヒスアドラー(皐月賞3着)、フォルテアンジェロ(ホープフルS2着)を合わせた4頭がダービーに駒を進めた。ダービー4頭出しは、フルゲートが18頭となった92年以降では最多タイ。02年藤沢和雄元調教師以来となった。36歳の若きトレーナーは「厩舎として一つのいい結果として受け止めていますけど、僕が藤沢さんに近づいたとは思っていないです。ただ、単純にうれしい。憧れの人でもありますので」と甘いマスクをほころばせた。

 池上厩舎、堀厩舎で主に調教助手として研さんを積み、23年3月に美浦トレセンに厩舎を開業した。ダービーは開業当初から目標としていた。「開業時に“毎年ダービーに有力馬を送り出すことをライフワークとしたい”と言っていた。ベタですけど、日本のホースマンが一番目指している場所」。憧れのダービー初参戦は素質馬4頭とともに挑む。

 そんな上原佑師は根っからの競馬オタク。“休日は何をしているか?”という問いに「本当に競馬を見てることが多い。土日はなかなかゆっくり全部見られないので。全部のレースを見返している」と明かすほど。休日である月曜日は厩舎スタッフとともに、主にレースの振り返りを行っているという。「調整方法も含めて、スタッフにレースに対する反省をしてもらっている。僕もそれを見てコメントを足すみたいな作業をしています」。まさに365日競馬漬けという生活。師は「趣味の延長みたいな感じでやっている。楽しめています」と笑った。

 36歳の指揮官にとって、安田師が持つ41歳の最年少ダービートレーナー記録(グレード制導入84年以降)の大幅更新が懸かる。ゴーイントゥスカイがVなら、武豊が最年長ダービージョッキーの称号を得る。「(武豊は)本当にレジェンドですね。僕が生まれた時にはもうジョッキーをやっていたので」。上原佑師にとって、武豊はかけがえのない存在。「武豊さんでダービーに挑戦できるのは夢みたいです」と目を輝かせた。

 「まだ開業4年目で未完成ではあるんですけど、スタッフが必死についてきてくれて、今では僕が言わなくても僕の考えをおおむね理解して取り組んでくれている。チーム力が上がってきたのかなと感じます」

 試行錯誤を続けながらたどり着いた、ひのき舞台。上原佑厩舎の完成形とは――。24年ぶりのダービー4頭出しという偉業は、序章に過ぎない。

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