【ダービー】上原佑師の父・博之師「息子の馬が勝ったら表彰式の端っこにいてもいいかな?」
2026年5月29日 05:20 世代の頂点を決める「第93回ダービー」の出走馬18頭と枠順が28日、決まった。上原佑紀師(36)はダービー初挑戦で管理馬4頭を送り出す。勝てば平成生まれ初のG1トレーナー、史上最年少のダービートレーナー(グレード制度導入84年以降)となる。偉業へ向けてグリーンエナジー、ゴーイントゥスカイ、フォルテアンジェロ、ライヒスアドラーはそれぞれ、木曜追いで態勢を整えた。
上原佑紀師の父・博之師(69)は現役のJRA調教師。04年皐月賞などG15勝を挙げたダイワメジャーや、G1馬セイウンコウセイを育てた指揮官は特別な思いを抱く。
「ダービーはみんな出たいと思っていても、なかなかかなわない特別なレース。それに4頭なんて…。タイミングもあったとは思いますけど、凄いと思います」
土浦三高時代に馬術で74年茨城国体に茨城代表で出場した父が、息子にも乗馬を勧めた。「私は乗馬は高校からでしたが、小3の時でした。馬が好きだったんでしょうね。小っちゃいのに大きな馬に一生懸命に乗って。親として言うのも変だけど、よくやっているなあ…と感心していました」
馬術を極めるために進学した日大では寮生活、父子一緒の機会は減った。「早いですね。この間試験に受かったと思ったら、もう開業して4年でしょ」としみじみ。「バランス良く、ノーザン系が2頭、日髙の生産馬が2頭」と父が評するダービー出走馬4頭。博之師にとっても縁は深い。ゴーイントゥスカイを生産した千代田牧場の代表・飯田正剛氏は同学年。「正剛が千葉代表、私が茨城代表。高校時代に一緒に国体に出たんです」と振り返る。グリーンエナジーの辻牧場は「(調教助手だった)柄崎義信厩舎の頃から付き合いで、長くお世話になってきました」と思い出を語る。
博之師は来春、定年で引退を迎える。ダービー当日は管理馬の出走が終わった後も東京競馬場に残って観戦予定という。「(調教師として)最後のダービーだからね…。競馬場で見ようと思う。息子の馬が勝ったら(表彰式口取りの)端っこにいてもいいかな?」うれしそうに笑った博之師は、父親の顔に戻っていた。(小田 哲也)


