【NHKマイルC】ダンテスヴュー キンカメ産駒悲願の父子Vへ“護送船団”味方 米国型の母父も後押し

2022年5月4日 05:30

 今年のNHKマイルCは出走馬の過半数がキングカメハメハ血脈を持つ馬で占められている。アーリントンC勝ちのダノンスコーピオン、同3着キングエルメスは後継のロードカナロア産駒。同2着タイセイディバインはルーラーシップ産駒で、ニュージーランドトロフィー2着のマテンロウオリオンは母の父がキングカメハメハ。トライアルで優先出走権を得た4頭の他にも後継リオンディーズ産駒のインダストリアとオタルエバーをはじめ、現時点で10頭が出走ラインをクリアしているのだから凄い。

 桜花賞、皐月賞、そして天皇賞と、この春の孫世代のG1支配力はかつてのサンデーサイレンスを思わせるキングカメハメハだが、今回は「父」としてもエントリーがある。皐月賞10着のダンテスヴュー。デビュー以来初のマイル戦出走である。

 ダンテスヴューの母の父フレンチデピュティは父としてクロフネ(01年)、ピンクカメオ(07年)、母の父としてマイネルホウオウ(13年)、父の父としてクラリティスカイ(15年)、アエロリット(17年)と、異なる立場で5頭の優勝馬を出したNHKマイルCの最重要血脈。キングカメハメハ産駒過去13世代で最高着順の3着となった15年のミュゼスルタンもこの母の父だった。孫世代の“護送船団”を味方に父子制覇のラストチャンスをつかむかもしれない。(サラブレッド血統センター)

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