【フェブラリーS】イグナイター 最も信頼性高いゴールドアリュールの血

2024年2月14日 05:30

 次週のサウジCに向かった昨年の覇者レモンポップを含め、過去4年連続で外国産馬が優勝しているフェブラリーSは現在、国内G1で最も輸入血統への依存度が高いレースとなっている。その最大の要因は、没後7年の種牡馬ゴールドアリュールが世代交代の過渡期を迎えていることにある。

 03年の優勝馬であるゴールドアリュールは、10年にレース史上初の父子制覇を果たしたエスポワールシチーを皮切りに、14&15年連覇のコパノリッキー、17年のゴールドドリームと、延べ4頭の優勝馬を出した。自身の現役生活がちょうど東京競馬場改修の時期と重なっていたため、実は競走馬としてダート1600メートルを一度も走っていない(03年フェブラリーSは中山ダート1800メートルで施行)のだが、種牡馬としてのコース実績は他の追随を許さない。在外、輸入血統を含め、最も信頼性の高い“フェブラリーS血統”なのである。

 兵庫から参戦のイグナイターは前記エスポワールシチーの産駒。地方競馬では全国各地で重賞勝ち馬を量産しているこの父だが、産駒のフェブラリーS出走は本馬が初めてとなる。今年は大駒をそろえたキタサンブラック、ドゥラメンテともども、内国産ダート血統の復権ムード。くしくもレース当日はゴールドアリュールの命日でもある。“父系3代制覇”の一発ツモがあるかもしれない。 (サラブレッド血統センター)

特集

この記者のコラム

他の記者のコラム